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【お酒】128.加賀鳶 山廃純米 超辛口 [17.石川県の酒]

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株式会社福光屋
石川県金沢市石引二丁目8-3

原材料名/米、米麹
精米歩合/65%
アルコール分/16度
製造法/山廃仕込・純米
原料米/全量契約栽培米・酒造好適米使用
(国産米100%使用)
飲み方/冷やす◎ 常温〇 お燗◎
日本酒度プラス12
300ml詰
(以上、ラベルより転記)

福光屋さんのお酒は、かつて“加賀鳶”の純米酒と純米吟醸酒、そして“福正宗”をいただいております。
今日は加賀鳶シリーズの山廃純米酒です。

このお酒は、“日本酒度プラス12”なのだそうです。

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日本酒度については、かつて住吉の超辛口+10をいただいた際にまとめてありますので、ご覧いただきたいと思います。

上記リンク先でも書きましたが、国税庁の調査によれば、平成22年度の日本酒度全国平均は+4.0でした(※1)。
(ちなみに、県内平均が最も高かったのが鳥取県で、+8.5とのことでした。)
それ故、+12ということは、全国平均から見てかなり辛口の(甘みが少ない)お酒であると思います。


ところで、このお酒は、その名前から山廃であることがわかります。

山廃の意味については、最後にまとめておきましたので、ご覧いただければと思います。

これまでに山廃のお酒は、菊姫菊カップ剣菱黒松剣菱、そして菊姫にごり酒をいただいております。
いずれもうまみがはっきりしたお酒でした。

今日のお酒はどうでしょうか。
今日もぬる燗でいただきます。


一口いただくと、酸味がグッと迫ってきて、その後でうまみがじんわりと伝わってくるのがわかります。

酸味はすこしピリッとしていて、お酒の味をキリッと締めています。
これが辛さの源なのでしょう。
わずかですが、すっぱさも感じもします。
それに、この酸味のせいでしょうか、口当たりが少しドライな感じもします。

うまみははやはり濃厚です。
純米酒らしい、豊かなうまみです。

超辛口と言うだけあって、甘みは少ないようです。
ドライに感じるのは、甘みが少ないせいなのかもしれません。
しかし、全くないわけではないようで、よく味わってみると、うまみの根っこでわずかな甘みがうまみを支えているような感じがします。


酸味は強いものの、これに負けない濃厚なうまみが特徴の、濃醇辛口のおいしいお酒でした。
これはたしかに辛口の(=甘くない)お酒でした。
しかし、食事との相性はよいと思います
煮物と卵焼きとにはバッチリでした。



☆★山廃の意味について☆★

“山廃(やまはい)”とは、山卸廃止酛を省略した呼び方です。

山廃酛を知るためには、あらかじめ“酛(もと)”とは何かということ、そして“生酛(きもと)”という言葉の意味を知っておく必要があります。
酛は酵母の培養液のことですが、これについては、こちらの最後にまとめてありますので、あらかじめお読みいただきたいと思います。


山廃酛は生酛系酒母 の一種ですので、酛の中で乳酸菌を自然に増殖させて、その乳酸菌が作り出す乳酸によって酸性の環境を作り出すことについては、狭義の生酛と同じです。

狭義の生酛では、酛造りの最初の時点で“山卸(やまおろし)”という作業を必要としていました。
この山卸とは、酛を酒母タンクの中で仕込む前に、「蒸米と麹を半切桶(たらいのような背の低い桶)に入れて、よく混合してから仕込み水を加えて混ぜ合わせ」た後に、これを「櫂ですり潰しながら混ぜ合わせる」作業を指します。
(カッコ内はこのブログの筆者が追記しました。)
一般的なお酒つくりのイメージとして、たくさんの男たちが各自長い棒をもって、みんなで歌いながら桶の中を突いているシーンを思い浮かべることがあると思いますが、それが山卸の作業なのです。

この山卸の作業は、冬の寒いときに「三人一組で半切桶一枚当たり約10分間行う作業」で、通常はこれを数時間ごとに3回繰り返す必要があるとのこと。
そして、半切桶に分けたものは、山卸の作業が終わった後ですべてを大きな酒母タンクへ集約しなければならないそうです。
それ故、山卸の作業を入れるということは、多人数による人手を要し、かつ工程上の手間がかかることになるようです。

ところが、「明治の末期になって、この山卸の目的が、麹と蒸米とをすり合わせて麹の酵素作用を促進することにあることが明らかになった。そして、あらかじめ麹を仕込み水に加えて麹の酵素を溶出させておき、そこに蒸米を加えることで「山卸」と同じ効果が得られることが分かっ」たそうです。
それを実用化して、山卸の作業を廃止した酛造り、すなわち山廃酛の方法が確立されたそうです。
(ここまで「」内は※2)

山廃酛の方法によれば、半切桶を使わずに最初から大きな酒母タンクの中で酛を仕込むことができることから、それまでの生酛にくらべて作業の効率化を図ることができたそうです。



(※1)国税庁鑑定企画官 『全国市販酒類調査の結果について(平成22年度調査分)』(平成24年2月)表3
(※2)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.132-133(2000.4 柴田書店)
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green_blue_sky

地元のお酒ですが飲んだことがないです・・・
by green_blue_sky (2014-01-25 21:05) 

skekhtehuacso

green_blue_skyさん、コメントありがとうございます。
加賀のご出身なのですね。
加賀鳶は、首都圏でもけっこう入手しやすいですね。
by skekhtehuacso (2014-01-25 21:12) 

hanamura

「ラベルに書いていませんが、ウチでこの名前は、みんな生酛で、中取りですから・・・。」な~んて説明されると、恐れ入るタイプですがぁ・・・。酔っ払うので同じです。
by hanamura (2014-01-26 11:01) 

skekhtehuacso

hanamuraさん、コメントありがとうございます。
それってどこの蔵元でしょうか。
お酒って、生酛だからとか、山廃だからとかいう前に、実際にいただいてみないと味はわかりませんよね。
速醸酛の普通酒だって、おいしいお酒はありますからね。
by skekhtehuacso (2014-01-26 21:48) 

hanamura

栃木県の 仙禽(せんきん)さんです。「酒々楽」で試飲していて、お話を聞きましたがぁ・・・。私の飲み方も、飲まなきゃ分からん!速醸酛の普通酒だって、おいしいお酒は有る!全く同意見でぇ、あります。
(さすがに仙禽は、美味しかったです。)
by hanamura (2014-03-08 07:07) 

skekhtehuacso

hanamuraさん、今日、日光のリオン・ドールで仙禽の「霧降」という生酒を買ってきました。
ラベルには特に何も書いていませんでしたが、これもきっと生酛で中取りなのですね。
by skekhtehuacso (2014-03-09 22:33) 

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