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9943.熊本県の焼酎 ブログトップ
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《焼酎》38.蔵八 200ml【追記あり】 [9943.熊本県の焼酎]

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房の露株式会社
熊本県球磨郡多良木町多良木568番地

本格焼酎
アルコール分:25度
容量:200ml
原材料:米(国産)、麦、米麹(国産米)
(以上、ラベルより転記)




今日は、球磨の地に蔵を置く蔵元さんが造った焼酎をいただきます。
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球磨の地で造られる焼酎と言えば、そりゃ“球磨焼酎”でしょう。
ですが、この焼酎のラベルには、表にも裏にも、“球磨焼酎”の表示がどこにもありませんでした。
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なぜ、この焼酎には球磨焼酎の表示がないのでしょうか?
それはきっと、この焼酎の原材料には、米と共に麦が使われているからでしょう。
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酒類の地理的表示を保護する制度によれば、球磨焼酎については「米こうじ及び球磨川の伏流水である熊本県球磨郡又は同県人吉市の地下水(以下この欄において「球磨の地下水」という。)を原料として発酵させた一次もろみに及び球磨の地下水を加えて、更に発酵させた二次もろみを熊本県球磨郡又は同県人吉市において単式蒸留機をもって蒸留し、かつ、容器詰めしたものでなければ「球磨」の産地を表示する地理的表示を使用してはならない。 」(※1)と定められております。
これはWTOの知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS協定)に基づく制度で、「ある酒類において、確立した製法や品質、社会的評価を勘案し、その原産地を特定して、世界的に保護しようとする制度(例:シャンパン=フランス シャンパーニュ地域)」(※2)なのだとか。

すなわち、球磨の土地で藩政期より「余剰米の処理方法のひとつ」(※3)であり、「相良藩の隠匿財産」(※3)として今日まで米だけで造り続けられてきたという球磨焼酎のブランドを保護するために、米だけで造ることこそが球磨焼酎の確立した製法であると定めて、球磨焼酎の品質を法的に保証しているわけですよ。
このことについては、かつてこちらで紹介しております。

それ故に、米とともに麦をも使用しているこの焼酎は、球磨焼酎を名乗ることができないのしょう。


ではなぜ、この蔵元さんは、米と共に麦を使用した焼酎を造ったのでしょうか?
米だけで造れば球磨焼酎を名乗ることができて、それが商品の価値を高めることになるはずですよね。
それとも、球磨焼酎の名を捨ててまでも得られるものが、麦を使用したこの焼酎には存在するのでしょうか?

蔵元さんのWebsiteでは、この焼酎のことを「500年の伝統をもつ本格米焼酎と本格麦焼酎とをマリッジさせ造り上げました。切れ味の良さから、食中酒として本場球磨地方では本格焼酎の中で最も愛飲されています」と紹介されておりました。
最も愛飲されているかどうかはともかく、本格米焼酎と本格麦焼酎とのマリッジってのは、果たしてどんな味わいなのでしょうね。
そのマリッジこそが、球磨焼酎を名乗れずとも得られるものなのでしょうか?


それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。

25度の焼酎ですので、今日は半分だけいただきます。
残りは明日、別の飲み方で試すことにいたします。
(その感想は、明日この記事に追記します。)


まずは、生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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ほー、なるほど。
25度ですからね、アルコール香はやや強めです。
苦みや雑味がないことから推察するに、おそらく減圧蒸留で造られているのでしょう。
香りはほとんど感じません。

ですがこの焼酎、米の風味と共に、これまでいただいた麦焼酎で感じたような穀物っぽいふわっとした香ばしさも弱めではあるものの感じますよ。


次に、お湯割りで。
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お湯割りにすると、華やかな香りがちょっとだけ出ますね。
米の風味と共に、穀物っぽいふわっとした香ばしさも穏やかながら立ってきましたよ。
酸味はあまり出ないようです。
苦みや雑味はありません。


減圧蒸留らしいきれいな味わいではあるものの、米の風味と共にふわっとした香ばしさを感じることができるおいしい焼酎でしたよ。
これこそが、蔵元さんがいうところの、本格米焼酎と本格麦焼酎とのマリッジってやつなのでしょうか?
これは米だけでは出ない風味でしょう。
米と共に麦を併用する焼酎、なかなかおもしろいじゃあ~りませんか!



翌日。
残ったものを、ロックでいただきます。
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苦みが少し出ますね。
強くはないものの、鋭さを感じます。
風味は米が前に出てくるようです。
キリッとしていますが、甘みは感じますよ。

私としては、香りと風味とがはっきりしていたお湯割りが好みでした。
麦由来と思われるふわっとした香ばしさは、お湯割りと生とで感じましたが、ロックだと米の風味に隠れるみたいでした。
飲み方によって味わいのちがいを楽しむことができる、面白い焼酎ではないでしょうか。

(※1)酒類の地理的表示に関する表示基準(国税庁告示第19号)1(3)イ、同附則2、一覧および別紙
(※2)原田知征『トップに聞く!麦焼酎発祥の地 壱岐の島で、世界品質の焼酎づくり。』p.25-26(FFG調査月報 92号 p.24-29/35 2016.6/7 FFGビジネスコンサルティング)
(※3)加藤秀俊『にっぽん遊覧記11 焼酎バレーをゆく 熊本県球磨郡多良木町 世界に誇る「国酒」焼酎の名産地・球磨川流域の風土と人々』p.389(文藝春秋 59巻12号 p.384-393中 1981.11)

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《焼酎》36.白岳 しろ 25度 200ml [9943.熊本県の焼酎]

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高橋酒造株式会社
多良木工場
熊本県球磨郡多良木町大字奥野813番地

原材料/米(国産)、米こうじ(国産米)
アルコール分:25度
内容量:200ml詰
(以上、ラベルより転記)




球磨焼酎の蔵元さんである高橋酒造さんの焼酎は、かつて米焼酎の白岳 25度 200ml ペットをいただいております。
今日いただくこの“白岳 しろ”も、“白岳”と同じく米焼酎です。

蔵元さんのWebsiteにあったQ&Aのページでは、両者のちがいについて以下のように紹介されておりました。
Q1 「白岳」と「しろ」の違いを教えてください。
 A1 原料米と酵母が違います。原料米は「白岳」「しろ」どちらも加工用米(国内産)を使用しておりますが、特に「しろ」の場合は精白度の高い磨かれた米を使用しております。
 また、酵母につきましては「白岳」が熊本酵母(焼酎酵母)「しろ」は自社で培養した酵母(自家培養酵母)を使っております。

要するに、“しろ”のほうが原料米が高精白で、かつ蔵で独自に培養した酵母を使用しているのですね。


でも、これだけでは味のちがいを理解することができません。
味のちがいを理解するためには、やっぱり飲み比べてみるしかないでしょう。

ということで、はい、白岳!
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まず、ラベルの記載を比べてみましょう。

“しろ”と“白岳”とでは、製造している蔵が異なるみたいですね。
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しかし、品質表示の内容は同一でした。
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では、実際に飲み比べてみましょう。
焼酎そのものの味を確認するために、双方とも生(き)、すなわちストレートでいただいてみますよ。
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まずは既出の“白岳”から。
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米の風味が穏やかに効いていて、口の中にふわっと広がります。
香りはないですね。
軽い苦みがほんのかすかにあるみたいですが、雑味はありません。
それに、甘みも少し感じますよ。

そして、“しろ”をいただきます。
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あー、これはさらっとしていますよ!
米の風味はありますが、広がらずに舌の上にうっすらと乗ってくるくらいです。
これも香りはありません。
苦みや雑味はまったくなく、かなりきれいな口当たりです。
それに、甘みはかなり弱めです。

両者とも減圧蒸留で製造されているからでしょうか、“白岳”も“しろ”もともに淡麗な口当たりの焼酎で、味わいのちがいはかなり微妙でした。
ですがそんな中で、“白岳”には穏やかながらも米の風味に広がりを感じましたよ。
一方で“しろ”はさらっとしていて、雑味がなくてきれいな口当たりの焼酎でした。

ということは、“しろ”はきっとお湯割りよりもロックでいただいたほうがその風味を楽しめるのではないでしょうか。


そこで、今度は“しろ”をロックでいただいてみましたよ。
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へー!
ロックにすると、香りが出ますね。
かすかではあるものの、華やかな香りを感じますよ。
米の風味は生(き)と同じで、舌の上にうっすらと乗っかってくるようです。


“白岳 しろ”は、雑味がなくてきれいで繊細な口当たりのおいしい焼酎でした。
これはきっと、“しろ”のほうが高精白であるだけではなく、仕込みにもよりいっそう手を掛けていらっしゃるのでしょうね。
また、ロックで感じた香りは、もしかしたら自家培養酵母を用いたことの成果でしょうか?

ただ私としては、“白岳”の口の中にふわっと広がる風味のほうが好みでしたよ。
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《焼酎》32.黒麹抜群 105ml [9943.熊本県の焼酎]

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抜群酒造合資会社
熊本県球磨郡多良木町黒肥地1662

本格焼酎
原材料/米・米麹
アルコール分/25度
105ml詰
(以上、ラベルより転記)




球磨焼酎(米焼酎)の蔵元である抜群酒造さん。
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文献では、以下のように紹介されておりました。
大正十二年(一九二三)創業。
 創業当時、球磨人吉に蔵元は五十二蔵あったが、その中でも抜群にうまい焼酎を造りたいとの気概を込めて主力商品名にしたという。」(※1)

そして蔵元さんのWebsiteによれば、今日いただくこの“黒麹抜群”は黒麹仕込で常圧蒸留の焼酎なのだとか。
ということは、黒麹の香ばしさとともに、常圧蒸留の焦げ臭さを楽しむことができるのでしょうか?


105mlしか入っておりませんでしたので、全量をお湯割りでいただきますよ。
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お湯割りにすると、常圧蒸留らしい焦げ臭い(←ほめ言葉です)香りがふわっと漂ってまいりましたよ。

でも、口に含むと、華やかな香りがかすかにあって、それが鼻へと抜けていきます。
焦げ臭さ(←あくまでもほめ言葉です)は、鼻で香ったときよりも穏やかです。
黒麹らしい香ばしさもありますが、これも穏やかです。

酸味は少しはっきりしています。
強くはないものの、鋭さがありますね。

甘みはひかえめです。


常圧蒸留らしい焦げ臭さ(←くどいようですが、ほめ言葉です)と黒麹らしい香ばしさとが穏やかで、酸味が味を引き締める、おいしい米焼酎でした。
黒麹仕込で常圧蒸留でしたが、その風味は穏やかで飲みやすいのではないでしょうか。

それにしても、この鋭さのある酸味は、いったいどうやって形成されるのか気になるところです。
もしかしたら、お湯割りで使用している水道水の影響でしょうか?

(※1)球磨焼酎酒造組合編集『球磨焼酎-本格焼酎の源流から』p.194(2012.1 弦書房)
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《焼酎》31.山河 200ml【追記あり】 [9943.熊本県の焼酎]

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株式会社福田酒造
熊本県人吉市西間下町137-2

本格焼酎
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産)
アルコール分 25度
容量 200ml
(以上、ラベルより転記)




福田酒造さんの焼酎は、かつて山河 特醸 105mlをいただいております。
きょういただくこの球磨焼酎も山河という酒銘ですが、こちらには特醸の小印は付けられておりませんでした。
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25度の米焼酎ですので、今日は半分だけいただきます。
残りは明日、別の飲み方で試すことにいたします。
(その感想は、明日この記事に追記します。)
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今日はお湯割りでいただきますよ。
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華やかな香りがありますが、弱めで穏やかです。
米の風味もあって、ほんのりと感じます。
それらが口から鼻へと抜けていきますよ。
軽い苦みがほんのかすかにあるみたいですが、まったく気にはなりません。

酸味もややはっきりしています。
すっぱさが少しだけあるみたいです。
ごくかすかにピリッと感じるみたいですが、これも気にはなりません。

甘みはひかえめです。
ほとんど感じないくらいです。


穏やかな香りと米の風味との、おいしい焼酎でした。
おそらく減圧蒸留の焼酎でしょう。
雑味がなくて洗練されているものの、風味がしっかりしているので物足りなさはないですね。

それにしても、特醸と同じような味わいでしたよ。



翌日
残りの半分をロックでいただきましたよ。
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これは苦みが際立ってきますね。
軽めではあるものの、鋭くなりましたよ。
それが酸味と共に、かなり引き締めているようです。

その一方で、華やかな香りは引きました。
でも、米の風味が前へ出てきましたよ。


ロックにすると、かなりキリッとした口当たりになりました。
米の風味はあるものの、苦みには負けているようでしたよ。
あたしゃやっぱり、お湯割りのほうが好みですわ。
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《焼酎》25.文蔵(ぶんぞう)105ml [9943.熊本県の焼酎]

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木下醸造所 木下弘文
熊本県球磨郡多良木町大字多良木785番地

本格焼酎
アルコール分25%
内容量 105ml
原材料 米・米こうじ(国産米)
(以上、ラベルより転記)




昨日、そして一昨日と球磨焼酎をいただきましたが、それは味わいから判断するに、どうやら減圧蒸留で製造されたものでした。
一方、今日いただくこの木下醸造所さんの球磨焼酎は「常圧蒸留し、貯蔵を行なったのち、出荷することを心がける。」(※1)と雑誌で紹介されていることから、おそらく常圧蒸留なのでしょう(なーんて、実は人吉の酒屋さんで常圧蒸留と紹介されていたからこそ買ったものなんですけれどね)。
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なお、減圧蒸留/常圧蒸留、それに球磨焼酎については、かつてこちらでまとめておりますので、ご参照下さい。


まずは、生、すなわちストレートでちょっとだけ。
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25度ですからね、やはりアルコールの香りがはっきりしています。
常圧蒸留らしい焦げ臭さもありますが、角がなくて穏やかです。
それよりも、華やかな香りをふんわりと感じます。
それに、甘味もちょっと感じます。
苦味や雑味はないみたいです。


ここで、残りをお湯割りにしてみました。
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香りや焦げ臭さが少し立ってきましたが、しつこさを感じません。
また、軽い苦味や軽い酸味が少し出てきましたが、嫌味を感じません。
甘みは引っ込みましたね。
それでいてキレがよく、後味がすっきりしています。


華やかさと香ばしさとが豊かで、キレのよい、おいしい焼酎でした。
私としては、香りが豊かでキレよくいただくことができたお湯割りが好みでした。
風味がしっかりしているものの、キレがよくて飲みやすい焼酎だと感じました。

やはり常圧蒸留のほうが、減圧蒸留よりも風味がはっきりしていますね。
しかもこの風味は、飲み終わったあとも鼻に残るようです。
それがまた、焼酎の余韻をいつまでも感じつづけることができていいんですよ。
あたしゃ断然、米焼酎は常圧蒸留だと思いますよ。

今年は人吉の街を歩き回りましたが、球磨焼酎が造られている場所は人吉だけではありません。
いつの日か再び球磨の地を訪れて、今度はくま川鉄道に乗ってあざぎり町や多良木街へ、それに湯前町へも行ってみようと、固く心に決めましたよ。

(※1)金羊社発行『焼酎楽園 Vol.17』p.17(2005年7月 星雲社)
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《焼酎》24.松の泉 200ml【追記あり】 [9943.熊本県の焼酎]

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松の泉酒造合資会社
熊本県球磨郡あさぎり町上北169番地1

本格焼酎
アルコール分25度
原材料名 米・米こうじ
内容量 200ml
(以上、ラベルより転記)




今日は、球磨焼酎をいただきます。
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25度の米焼酎ですので、今日は半分だけお湯割りでいただきます。
残りは明日、別の飲み方で試すことにいたします。
(その感想は、明日この記事に追記します。)
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米のうまみをふわっと感じます。
酸味がちょっとはっきりしていて、強くはないものの鋭さを感じます。
それにかすかにピリッとくるようです。
甘味は弱めであるものの、その存在はわかります。
一方で、苦味や雑味はまったくありません。

きれいな味わいながらもうまみがしっかりしていて酸味が効いた、おいしい焼酎でしたよ。
かすかなピリがあるものの、雑味がなくてきれいでした。
それでいてうまみがしっかりしており、酸味も効いていたことから、物足りなさはありませんでした。



翌日
残ったものをロックでいただきます。
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ロックだと、苦味がはっきりしてくるようです。
少し強めで鋭さも感じますが、嫌味のない苦味です。
酸味や甘みは後退するみたいです。

ロックだとちょい苦でキリッと引き締まった、辛口のおいしい焼酎でした。
苦味が気になるかもしれませんが、それがかえって味わいをキリッと引き締めているようでした。
味わいから察するに減圧蒸留でしょうけれど、苦味があるおかげで飲み応えを感じました。
けっしてお子さま向けではない、大人の焼酎ってところでしょうか。
お子さまは飲んじゃダメなんだよ。
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《焼酎》19.繊月 200ml【追記あり】 [9943.熊本県の焼酎]

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繊月酒造株式会社
熊本県人吉市新町1番地

本格焼酎
アルコール分25%
原材料名:米(日本産米)米麹(日本産米)
内容量:200ml
(以上、ラベルより転記)




熊本県人吉市で、球磨焼酎(米焼酎)を造る繊月酒造さん。



酒銘の“繊月(せんげつ)”については、文献には「「繊月」とは三日月などの称だが、人吉城の別名でもある。(中略)人吉城址のすぐ近くに立地し、近くを球磨川とその支流である胸川が流れる。城下町であり水郷でもある人吉市の中でこの蔵はシンボル的存在である。」(※1)と書かれておりました。
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でもね、あたしゃ繊月と聞くとね、忘れられないことがあるのです。

9月の初めに人吉を訪れた際に繊月酒造さんの蔵を見学させていただいたのですが、試飲コーナーで隣のテーブルに座っていたオッサンが、
この繊月、いつ造ったの?
 先月だろ!
って何回も言っていたことが忘れられないのですよ。
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ネタが尽きたところで、そろそろいただいてみたいと思います。
25度で200mlですから、今日は半分だけいただいて、残りは明日、別の飲み方で試してみたいと思います。
(その感想は、明日この記事に追記します。)
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まずは、繊月酒造さんで蔵見学のおみやげにいただいた“ちょく”を使って、生(き)、すなわちストレートで。
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一口含むと、清酒の吟醸香のようなフルーティーな香りをふわっと感じます。
苦味や雑味はまったくなくて、きれいな口当たりです。
甘みもなくて、辛口です。
ですが25度ですので、やはりアルコールの香りが気になるところですわ。


次に、ロックで。
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香りはそのままで、ふわっと感じます。
ロックのほうが、米のうまみが穏やかに効いていることがよりいっそうよくわかります。
でも、ロックにすると、生(き)では感じなかった苦味が出てきてしまいましたよ。
酸味も少し出てきました。

ロックだと、ちょい苦ちょいフワ淡麗辛口の米焼酎と言ったところでしょうか。
ロックのほうが、米のうまみがはっきりしているものの、かなり引き締まった感じがいたしましたよ。


翌日
残ったものをお湯割りでいただきます。
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香りははっきりしていますね。
華やかな香りをふわっと感じますが、クドさはありません。
それに、米のうまみが淡いながらも前に出でくるようです。
ロックで感じたような苦味は最初は感じませんでしたが、冷めてくるにつれて出てきました。
酸味はちょうどよい感じです。

お湯割りだと、華やかな香りに米のうまみが淡いながらにしっかりしていて、酸味が引き締めておりました。
これは究極の減圧蒸留ではないかと思うくらい、淡くて焦げ臭さがまったくありませんでしたよ。
でも、作りたてでは感じなかったものの、冷めてくると苦味が目立ってきてしまいました。

私としては、この先月、じゃなくて繊月は、お湯割にして熱いうちにさっといただくのがおいしい飲み方ではないかと感じましたとさ。

(※1)球磨焼酎酒造組合編集『球磨焼酎-本格焼酎の源流から』p.202(2012.1 弦書房)
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《焼酎》15.豊永蔵(とよながくら) 常圧蒸留 108ml [9943.熊本県の焼酎]

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合名会社豊永酒造
熊本県球磨郡湯前町老神1873番地

本格焼酎
アルコール分25度
原材料 米・米麹
(オーガニック認証米100%使用)
108ml詰
(以上、ラベルより転記)




今日は、常圧蒸留の球磨焼酎をいただきます。

この焼酎ですが、オーガニック認証米を100%使用しているのだとか。
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文献では「球磨郡の契約農家で作られた有機無農薬栽培の米を使用した豊永酒造の代表酒。」(※1)と紹介されておりましたよ。


話のネタが尽きたところで、そろそろいただいてみたいと思います。

108mlと少量ですから、全部をお湯割りでいただきます。
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お湯割りにすると、常圧蒸留の焼酎らしい香ばしい香りがふわっと漂ってまいりましたよ。

空気といっしょに一口含んで空気だけを鼻から抜くと、香ばしさと焦げ臭さとを感じることができます。
でも、香ばしさも焦げ臭さも穏やかで、角のない風味です。
苦味や雑味は全くありません。

酸味がちょっとはっきりしているようです。
少し鋭さを感じるものの、軽めです。
甘みはひかえめで、ほとんど感じないくらいです。


穏やかな香ばしさに軽い酸味が風味を引き締める、おいしい焼酎でした。
漂う香りを鼻で嗅ぐと香ばしさがはっきりしていますが、口に含んで感じると穏やかでした。
それに、軽めの酸味がさやわかでした。


あたしゃね、常圧蒸留の米焼酎で感じる香ばしさや焦げ臭さが大好きです。
これはあくまでも私の感想ですが、この香ばしさには、なんとなく懐かしい感じがするんですよ。
子どもの頃にばあちゃんがガス釜で炊いてくれたご飯のおこげのような・・・。
最近の電気釜じゃ、おこげなんてものはできませんからね。

ばあちゃん、ごめん。
期待してくれていたような立派な大人にはなれなかったよ。


(※1)エイムック2089『焼酎の基本』p.051(2010.12 枻出版社)
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《焼酎》13.本格芋焼酎 わいわい家 90ml [9943.熊本県の焼酎]

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合資会社大石酒造場
熊本県球磨郡水上村岩野1053

原材料名/さつまいも・米こうじ
内容量/90ml
アルコール分/25度
(以上、瓶の印刷事項より転記)




球磨焼酎を造る蔵元さんが造った芋焼酎でした。
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でも芋焼酎ですから、球磨焼酎を名乗ることはできません。
蔵元さんのWebsiteによれば、「厳選したさつまいもを原料に、清冽な球磨川源流の伏流水を使用し、熟達した伝統の技で醸した本格芋焼酎を長期間熟成貯蔵した一品です。」と紹介されておりました。

これ一本で90ml詰とのことで、手のひらにすっぽりと収まってしまうほどの小さい瓶でした。
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90ml詰と少ない量ですから、全部をお湯割りにしてみましたよ。
色が付いていることがわかりますね。
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お湯割りにすると、スーッとした香りが漂ってまいりましたよ。
アルコールのさわやかさではなくて、まるでミントのような香りです。

そして口に含むと、そのスースー感が口の中にはっきりと広がります。
芋焼酎らしい華やかな風味はあるもののひかえめで、かなり落ち着いています。
熟成感もわずかに感じますが、それほどはっきりしてはいないみたいです。

苦味や雑味はまったくなく、甘みもほとんど感じません。
酸味の存在はわかるものの、かなり弱めです。


スースーでちょいフワ辛口の芋焼酎でした。
熟成貯蔵された焼酎とのことでしっかりした風味を期待していたのですが、意外にも軽めでした。
それに、まるでルートビアみたいなこのスースー感ってのは、いったいどうしたら出るのでしょうか?
あたしゃ芋焼酎のことは全く以ってよくわかっていない初心者なのですが、もしかしたら芋焼酎を熟成させるとこういうスースーした風味になるのでしょうか?
いずれにせよ、このスースー感を食事と合わせることは難しいのではないかと思いましたとさ。
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《焼酎》12.八代不知火蔵 本格こめ焼酎 白水 200ml【追記あり】 [9943.熊本県の焼酎]

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メルシャン株式会社八代工場
熊本県八代市三楽町3-1

本格焼酎
原材料:米(国産)、米麹(国産米)
アルコール分:25%
内容量:200ml
(以上、ラベルより転記)



熊本で入手したこの焼酎ですが、メルシャン製でした。
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メルシャンは今でこそキリンの傘下に入っているようですが、もともとはこの熊本県八代市三楽町で“三楽(さんらく)”という甲類焼酎(連続式蒸留焼酎)を造っていた会社に由来するそうです。

そして「大分県北部は昔から「三楽」という甲類焼酎が強い地域。」(※1)という記述からもわかるように、どうやら三楽焼酎はなぜか大分県では一定のシェアを占めていたのだとか。

今日においても三楽焼酎はキリンから販売されており、しかも大分県では広く飲まれ続けているようでした。
というのも、今月の初めに私が大分県で酒集めをした際に立ち寄ったスーパーの酒コーナーでは三楽焼酎の一升瓶や紙パック、それに200mlペットカップが並んでいる光景を少なからず見たからです。
それに別府では焼酎のとり揃えが豊富な酒屋さんを見つけて入ったのですが、その店の人に「カップの焼酎はありますか?」と伺ったところ、「三楽ならあるけど。」と言われて早々に退散したこともありました。
今のところ、当方は甲類には興味がないもので。


一方、「メルシャンは12年7月からキリンビールの焼酎事業を再び担っており、商品・営業戦略として「八代不知火蔵」に集中する方針を打ち出している。」(※2)という記述にあるように、メルシャンブランドとしては八代工場で製造する本格焼酎(乙類焼酎)に注力するようになったようでした。

その製造は「伝統技法をさらに磨き上げ、それを超えた新しい技術の向上を目指」すという「“伝統と革新の融合”」(※3)の下になされているのだとか。
このことは、この焼酎のラベルにも記されておりました。
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話のネタを出し切ったところで、そろそろいただいてみたいと思います。

どうやら私も寄る年波には勝てないようで、平日のいささか遅めの食事時に25度の焼酎を200ml飲み切ることが些かつらくなってまいりました(休日だったら早い時間から飲めるので、いくらでも飲みまっせ!)。
そこで、今日は半分だけをお湯割りでいただいて、残りは明日に別の飲み方でいただいてみたいと思います(その感想は、明日この記事に追記します)。
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お湯割りにすると、さわやかな香りがふわっと漂ってまいりました。

一口含むと、米の風味が豊かであることがわかります。
その風味が口の中に広がったあとで、鼻へスッと抜けていきます。
苦味や雑味は全くありません。
また、軽い酸味がほんの少し、それに甘みもこれまたほんの少し感じます。


豊かな米の風味に、香りと酸味とがさわやかで、かつ角や雑味がなくてのみやすい、おいしい焼酎でした。
この味わいから推察するに、おそらく減圧蒸留の焼酎でしょう。
さわやかで飲みやすく仕上げてあるのは、広く受け容れてもらえるような製品を造ることに長けている大手蔵ならではの成せる業ではないでしょうか。
でも決して物足りなくはなく、米の風味がしっかりしていておいしくいただくことができました。



翌日
残りの半分を、ロックでいただいてみました。
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香りはロックでもふわっと感じます.。
米の風味が豊かで、しかも口当りがとろっとしていますね。
ですがロックのほうは苦味が少しはっきりしていて、その苦味に鋭さが少しあるみたいです。
酸味はほんの少し、甘みもほんのり感じる程度です。

ロックだと、米の風味をしっかり感じることができるものの、苦味が少し効いていて引き締まった“トロ・キリ”の味わいでした。
でもこの苦味に嫌味はなく、むしろ飲み応えを感じるような苦味でした。


穏やかな味わいを楽しみたければお湯割で、“トロ・キリ”を味わいたければロックで、といったところでしょうか。


(※1)本山友彦『西太一郎聞書 グッド・スピリッツ 「いいちこ」と歩む』p.143(2006.10 西日本新聞社)
(※2)松丸浩一『地道な飲み方提案求められる焼酎甲類 甲乙混和もマイナス基調に』p.64(酒類食品統計月報 2015(平成27)年9月号 p.60-64 日刊経済通信社)
(※3)エイムック2089『焼酎の基本』p.027(2010.12 枻出版社)
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