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【お酒】1257.太平山 純米大吟醸 天巧 180ml [05.秋田県の酒]

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小玉醸造株式会社
秋田県潟上市飯田川飯塚字飯塚34の1

原材料/米(国産)・米麹(国産米)
精米歩合40%
原料米/山田錦100%
アルコール分/16度以上17度未満
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




小玉醸造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
本醸造 太平山 ユアカップ
太平山 生酛純米 300ml
太平山 ロングカップ(普通酒)
太平山 本醸造 にごり酒 300ml
今日いただくこのお酒は、満を持しての純米大吟醸です。

純米大吟醸だけあって、お値段は一合で830円もしましたよ。
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このお酒ですが、山田錦を半分以上も削って使用しているのだとか。
しかし、その産地は表示されておりませんでした。
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山田錦ってのは、「収穫期が一般の品種より遅いだけに台風に遭遇する機会も多い。」(※1)といわれるくらいの、いわゆる“晩生(おくて:植物の比較的おそく生長・成熟する品種(※2))”のお米であるはずです。

稲は、「夏至を過ぎて日が短くなって初めて穂を作り始める「短日性植物」です。穂ができたあとに花が咲き、受粉が起こるわけですが、それから米が熟するまでには、さらに1~2か月かかります。寒さの到来が早い寒冷地では、米が熟して収穫できるようになる前に、寒くなりすぎてしまいます。」(※3)とのことですが、とくに晩生である山田錦の場合は「山田錦の収穫は10月半ばになります。寒冷地では、十分に熟してから収穫するのは難しく、山田錦の北限が東海地方と言われているのはこのためです。」(※3)とか、「山田錦は、東北地方でもつくられてはいますが、気候的に無理があるためあまり上質の米にはなりません。」(※3)などと言われているようです。

ということは、もしかしたらこのお酒で使用されている山田錦は寒冷地である秋田県で採れたものではなくて、他県で生産されたものなのかもしれませんね。


でもね、どこで採れた酒米を使っていようとも、造られたお酒がおいしければそれでよいのです。
さぞやおいしいお酒であろうと期待しつつ、そろそろいただいてみたいと思います。
純米大吟醸ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ごくかすかに着いていることがわかる程度でした。
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吟醸香は少しありますね。
フルーティーな香りがありますが、穏やかです。

うまみは濃いめですわ。
トロッとした口当たりすら感じます。
米のうまみに幅があって、口の中にパッと広がります。
熟成感もちょっとだけあるみたいですが、まろやかです。
苦みや雑味はまったくありません。
キレはそれほどでもないみたいですが、クセがないので気にはなりません。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさが少し強めですが角はなく、深みを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
さらっとしてはいるものの、甘みに幅を感じます。


幅のあるうまみと深みのある酸味、それに甘みがコクを添える、濃醇トロちょいすっぱ旨口のおいしいお酒でした。
米のうまみだけでなく、まろやかな熟成感や酸味の深みが相俟って、かなり濃厚な味わいに仕上がっているように感じました。
それでいて苦みや雑味がまったくないのは、まさにそれこそが吟味して製造された成果なのでしょうか?
しかも吟醸香が穏やかで、食事とも合わせやすいと思います。

大吟醸を名乗るにふさわしいお酒だと思いますが、晩酌で毎日いただくにはちょっと濃厚すぎるのではないかと感じました。
普段は口当たりのよい定番酒をいただきつつ、ハレの日にはこの旨酒で乾杯するってのがいいんじゃないかな。
いつも一人酒のオマエには、ハレの日に乾杯することなんかないくせに。


(※1)兵庫酒米研究グループ編著『山田錦物語 人と風土が育てた日本一の酒米』p.135(2010.4 神戸新聞総合出版センター)
(※2)広辞苑 第五版(電子辞書)
(※3)副島顕子『酒米ハンドブック 改訂版』p.7(2017.7 文一総合出版)
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【お酒】1254.北鹿 雪中貯蔵 特別純米酒 300ml [05.秋田県の酒]

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株式会社北鹿
秋田県大館市有浦二丁目2-3

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合60%
アルコール分15度以上16度未満
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




戦時統合により「昭和十九年、政府の企業整備により北秋田郡、鹿角郡の二十一業者、八工場が合同して設立」(※1)され、今は世界鷹小山家グループの一翼を担う北鹿さんのお酒は、かつて以下のものをいただいております。
北鹿 普通酒 300ml
北鹿 本醸造 生貯蔵酒 雪オーロラ 180ml
北鹿 生酛カップ(生酛造りの三増酒)
北鹿 純米吟醸 雪の十和田 180ml

今日いただくこのお酒ですが、雪の中で2ヶ月間貯蔵された特別純米酒なのだとか。
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特別純米を名乗るお酒には香りがあるものもありましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに茶色がかっているようでした。
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一口含むと、香りが少しあることがわかります。
花っぽい香りですが、ひかえめです。

うまみはやや濃いめです。
米のうまみがズシリと来るようです。
それに、熟成感もかすかに感じます。
また軽い苦みがちょっとだけあるみたいです。
キレはそれほどでもないみたいですが、それでもやや濃いめの割にはキレているのかもしれません。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは弱めではあるものの、鋭さと深みとを少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとしていますが、その存在はわかります。


米のうまみがズシリと来て、弱めの酸味と軽い苦みとが味を引き締めて、甘みがコクを添える、やや濃醇で旨口のおいしいお酒でした。
香りはあるもののひかえめで、食事と合わせやすいと思います。
それに、酸味と苦みとがうまく効いて引き締めています。
熟成感はかすかでそれほど目立ちませんが、後から余韻のように感じました。

おいしいお酒だとは思いますが、私としては、北鹿さんのお酒は普通酒が一番好きですね。

(※1)秋田魁新報社事業局出版部編『あきた地酒の旅』p.16(1995.9 秋田魁新報社)
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【お酒】1253.太平山 本醸造 にごり酒 300ml [05.秋田県の酒]

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小玉醸造株式会社
秋田県潟上市飯田川飯塚字飯塚34-1

原材料名/米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
精米歩合/65%
アルコール分/14度
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




昭和の頃に生酛の簡略方法である“秋田流生酛仕込”を開発した小玉醸造さんのお酒は、かつて太平山の本醸造ユアカップと、太平山の生酛純米300ml、そして太平山のロングカップ(普通酒)といただいております。
秋田流生酛仕込については、かつてこちらでまとめております。

今日いただくこのお酒は、本醸造のにごり酒です。
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にごり酒ですが、滓の量はわずかでした。
うすにごりといったところでしょうか。
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にごり酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、やはり少しにごっている程度でした。
見た目では、とろっとした感じはないみたいでしたよ。
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一口含んでみても、とろみや滓のざらつきはほとんど感じませんでした。
というか、フレッシュな風味がちょっとあるみたいでした。

ですが、やはり米のうまみがしっかりしています。
また、軽い苦みがちょっとだけあるみたいです。
それでも後味はさっぱりして、キレもよいですね。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは弱めですが、ちょっと鋭いようです。
さわやかさもありますね。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめです。
さらっとした甘みをかすかに感じる程度です。


米のうまみが豊かではあるものの、さっぱりしていてさわやかな、爽快旨やや辛口のおいしいお酒でした。
にごり酒ですが甘くはなく、やや辛口なのがうれしいかぎりです。
さっぱりしていてクセがなく、しかもさわやかなので、スイスイといけてしまいます。
軽い苦みがちょっとだけありますが、それもまた味をうまく引き締めています。

これはもう、あっちゅう間やね。
気がついたらなくなっていましたよ。
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【お酒】1047.髙清水 酒乃国 純米酒 300ml [05.秋田県の酒]

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秋田酒類製造株式会社
秋田市川元むつみ町4番12号

アルコール分/15度以上16度未満
原材料名/米(国産)米麹(国産米)
精米歩合/麹米60%・掛米65%
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




昨日いただいた高清水の精撰(普通酒)にひきつづき、今日も秋田酒類製造さんのお酒をいただきます。
今日いただくこのお酒は、純米酒です。
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精米歩合は精撰と同じですね。
それに、燗よりも冷やして飲めと指示されておりますね。


ということで、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

写真ではわかりにくいかもしれませんが、お酒にはほんのかすかに色が着いておりました。
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うまみは淡めです。
やわらかいうまみそのものでしょう。
淡いものの、うまみに厚みを感じます。
苦みや雑味はなく、キレもよいみたいです。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさはありますが、鋭さはなくて穏やかです。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとした感じの甘みです。


淡麗やや甘口のおいしいお酒でした。
精撰と同じくらい淡くてきれいな味わいですが、こちらのほうがうまみに厚みがあるみたいでした。
それに、酸味に鋭さがなくて穏やかでした。



ここで、燗にしてみましたよ。
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燗にすると、酸味が少しはっきりして、さわやかさが出てきました。
それに甘みが少しだけ引っ込んだ感じがします。
そのせいか、かなりスッキリした味わいになりましたよ。

やわらかいうまみを味わいたければ冷やして、
スッキリいただきたければ燗で、
といったところでしょうか。

【お酒】1046.髙清水 精撰 300ml [05.秋田県の酒]

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秋田酒類製造株式会社
秋田市川元むつみ町4番12号

精米歩合 麹米60% 掛米65%
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)醸造アルコール
アルコール分15度以上16度未満
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




髙清水は、秋田のお酒の中でも比較的広く出回っている銘柄ではないでしょうか。
スーパーでもよく見かけますし、それに居酒屋でも取り扱っているところが少なからずあるように思います。

文献に「秋田酒類製造は1944年企業合同整備令により、秋田市とその周辺の12軒の酒造家が完全合同して発足した。」(※1)とあるように、秋田酒類製造さんはどうやら戦時統合で設立された蔵元さんのようです。

そしてその“髙清水”ですが、「 秋田にちなんだ酒銘をと、秋田魁新報紙上で一般公募。県内外から五千通を超える応募の中から、選ばれた。高清水(秋田市)は、かつて大和朝廷が出羽国府を置いた場所。現在高清水公園として市民の憩いの場として親しまれている。」(※2)という、由緒ある酒銘なのだとか。


そんな秋田酒類製造さんの髙清水は、これまでに上撰本醸造のカップ酒と、精撰芳醇佳醸のカップ酒とをいただいております。
今日いただくこのお酒は普通酒ですが、品質表示から判断するに、おそらく精撰芳醇佳醸のカップ酒と中身は同じでしょう。
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普通酒にしては、なかなかの高精白ですね。
それに麹歩合についても、「高清水は、本醸造はもとより普通酒である「高清水 精撰」に至るまで、23%以上にまで麹歩合を高めています。」(※3)とのことでした。
(麹歩合は、「特定名称の清酒は、こうじ米の使用割合(白米の重量に対するこうじ米の重量の割合をいう。以下同じ。)が、15%以上のものに限るものとする。」(※4)というルールがありますが、普通酒については規定がありません。)


ネタが尽きたところで、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、透明でした。
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うまみは淡めです。
やわらかいうまみをほんのりと感じますが、酒臭さ(←ほめ言葉です)もかすかにあるみたいです。
苦みや雑味はまったくありません。
それにキレがよく、スッと引きます。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさが少し強めで、鋭さを感じます。
でも、刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
決してべとつかない、さらっとした甘みです。


淡麗ちょいすっぱやや甘口のおいしいお酒でした。
雑味がなくてきれいな味わいなので、スイスイといけてしまいます。
淡めではあるものの、酸味が飲み応えを、それに甘みがコクを添えていて、決して物足りなさはないですね。
これは私の予想ですが、もしかしたらこの甘みは、麹歩合が高めであることの成果でしょうか?

(※1)「美酒王国秋田」編集委員会編『美酒王国秋田』p.28(2015.09 無明舎出版)
(※2)秋田魁新報社事業局出版部編『あきた地酒の旅』p.40(1995.9 秋田魁新報社)
(※3)(※1)p.29
(※4)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)1(3)後段

【お酒】901.鳥海山 純米大吟醸 300ml [05.秋田県の酒]

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天寿酒造株式会社
秋田県由利本荘市矢島町城内字八森下117

アルコール分/15度
原材料/米(国産)米麹(国産米)
精米歩合50%
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




鳥海山の北側の麓、由利高原鉄道の終点である矢島駅の近くに蔵を置く天寿酒造さんのお酒は、かつて普通酒の天壽精撰カップと、鳥海山の清澄辛口本醸造とをいただいております。
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今日いただくこのお酒は、純米大吟醸です。


純米大吟醸ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに着いているかいないかくらいでした。
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フルーティーな吟醸香がありますが、とてもおだやかです。

うまみは濃くはないですが、しっかりしています。
お米のうまみとともに、なぜか生酒のような活性感がありますね。
それに、軽い苦みがわずかにあるみたいです。

酸味はややはっきりしています。
強くはないものの、やや鋭さのあるすっぱさを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめです。
ベトつかない甘みが少しあるのがわかる程度です。


活性感のような風味のある、爽快旨やや辛口のおいしいお酒でした。
ラベルには、生酒である旨の表示(これを表示するかしないかは任意です(※1))もなければ、要冷蔵などの保存若しくは飲用上の注意事項の表示(これは必要的記載事項です(※2))もありません。
それなのに、まるで生酒のような風味を感じました。
それとともに、酸味もまたすがすがしさを追加してくれているようでした。


(※1)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)5(5)
(※2)(※1)3(3)、酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達第86条の6 酒類の表示の基準 2(3)ハ

【お酒】646.北鹿 生酛カップ [05.秋田県の酒]

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株式会社北鹿
秋田県大館市有浦二丁目2-3

アルコール分15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類・酸味料
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




北鹿さんのお酒は、かつて北鹿の普通酒と、本醸造の生貯蔵酒雪オーロラ、そして純米吟醸雪の十和田をいただいております。
今日いただくこのお酒は普通酒のカップ酒ですが、かつていただいた普通酒とはちょっとちがうようです。


北鹿さんは、“秋田流生酛仕込(秋田式生酛仕込)”を採用し、それを得意となさっているようです。
今日いただくこのカップ酒にも、それを採用している旨が表示されています。
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秋田流生酛仕込は、酒母造りについての伝統的な手法(生酛造り)を継承しつつ、その簡易化・合理化をはかったものです。
この秋田流生酛仕込については、かつて北鹿の普通酒をいただいた際にまとめておりますので、ご覧ください。


そんな(合理化されてはいるものの)伝統的な手法を採用しつつも、なんとこのお酒、糖類酸味料添加の三増酒だったのです。
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お酒に糖類や酸味料を添加する意味についてはかつてこちらでまとめておりますが、これは終戦直後の米不足の折に、使用するお米の量を減らしつつもお酒を増産することを目的として開発された増量策の生き残りなのです。

ということは、今日いただくこのお酒は、伝統的な手法と戦後の増量策との融合の下に完成されたお酒ということでしょうか。


生酛で育った酵母は力強いので、発酵がよく進み、その結果きれいな酒質になるそうです。
しかし私は、その生酛の味わいが、とくに酸味料の添加によって打ち消されてしまうのではないかと心配しております。

私の心配は杞憂に過ぎないのでしょうか。それとも・・・・。
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かなりはっきりしています。
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ああ、やっぱり。

うまみは濃いめです。
でも、お酒の味というよりも、これは添加された味ですね。
しかも、けっこうクドさを感じました。
それに、苦みもややはっきりしているようです。

酸味はけっこうはっきりしています。
すっぱさにやや角があるようです。
やはりこの酸味も、添加されたものなのでしょうか。

甘みはやっぱりはっきりしてます。
とろみのような舌触りを少し感じました。
これは残存糖類の影響でしょうか。


かなりはっきりした味わいのお酒でした。
これはあくまでも私の感想ですが、これでは生酛の良さは伝わりにくいと思います。
ですが、濃厚な味わいのお酒が好きな方には好まれるのかもしれません。

かつていただいた普通酒には糖類酸味料は添加されておらず、そちらはおいしいお酒でしたが、今日のこれは私の好みの味ではありませんでした。
ごめんなさい、私は全部飲み切ることができませんでした。

【お酒】623.北鹿 純米吟醸 雪の十和田 180ml [05.秋田県の酒]

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株式会社北鹿
秋田県大館市有浦二丁目2-3

アルコール分 17度以上18度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合 50%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)



今日は散々な日でした。
職場のエアコンが壊れてしまったのです。
窓が開かない部屋でエアコンが壊れると、そりゃもう灼熱地獄ですわ。
そんなわけで、今日は燗酒をいただく気には到底なれず、冷蔵庫で冷やしてあったこのお酒を選びました。


北鹿さんのお酒は、かつて北鹿の普通酒と、本醸造の生貯蔵酒雪オーロラとをいただいております。
今日いただくこのお酒は、純米吟醸酒です・。


このお酒の瓶ですが、変わったかたちをしています。
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ですがこの瓶はどうやら既製のものらしく、他の蔵元さんのお酒でもこの瓶に詰められたものを時々見かけます。
そういえば、私がかつて働いていた職場のトイレには、この瓶に活けられた花が飾ってありましたよ。
  ・
  ・
  ・
ああ、いやなことを思い出してしまいました。


このお酒ですが、アルコール度数が17~18度と高めです。
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アル添なしの純米吟醸酒でこの度数ということは、もしかして原酒でしょうか。
ということは、純米吟醸酒ながらも飲みごたえがあるお酒なのでしょうか。

それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
もちろん、冷蔵庫で冷やしたものをいただきますよ。

お酒の色は、ちょっとだけ着いている感じです。
2052.JPG


うまみはやや淡めです。
でも、お米のうまみがしっかりしています。
吟醸酒らしい苦みをほんのわずかに感じますが、他に雑味はありませんでした。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさをちょっと感じる程度です。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはひかえめですが、少し感じます。


お米のうまみに酸味がよく合う、やや淡麗で旨やや辛口のおいしいお酒でした。
アルコール度数の高さを感じさせないくらい軽い口当たりでした。
今日いただいたのは一合瓶なので問題ないのですが、度数が高めなわりにはスイスイと行けてしまうので、十分に気をつける必要があると思います。

【お酒】620.北鹿 本醸造 生貯蔵酒 雪オーロラ 180ml [05.秋田県の酒]

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株式会社北鹿
秋田県大館市有浦二丁目2-3

アルコール分14度以上15度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
精米歩合 70%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




北鹿さんのお酒は、これまでに北鹿の普通酒をいただいております。
今日いただくこのお酒は、本醸造の生貯蔵酒です。


先日いただいた普通酒と同じく、このお酒も“秋田流生酛仕込”なのだとか。
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また、このお酒には“オーロラ”という名称がつけられているみたいです。
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オーロラって、一体どういう意味なのでしょうか。
この瓶のかたちが、オーロラをイメージしているのでしょうか。
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それとも、飲むとオーロラの幻覚が見えたりなんかしちゃったりして。
そんなわけねぇだろ!


くだらないことはこのくらいにして、そろそろいただいてみたいと思います。
生貯蔵酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色はわずかに着いているようですが、写真ではよくわかりませんね。
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生貯蔵酒らしいフレッシュな風味がします。

うまみは淡めですが、はっきりしています。
やわらかいうまみで、スッキリしています。
酒臭さはないですね。
わずかに苦みを感じましたが、他に雑味はありませんでした。

酸味は少しわかる程度です。
すっぱさをちょっと感じました。

甘みはちょっとあるみたいようです。
クドさのない、さらっとした甘みです。


すっきりした味わいで酸味が気持ちよい、淡麗爽快なお酒でした。
やや苦みを感じたものの、さわやかで飲みやすいと思います。

【お酒】616.北鹿 普通酒 300ml [05.秋田県の酒]

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株式会社北鹿
秋田県大館市有浦二丁目2-3

アルコール分15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




秋田県の大館駅周辺で酒集めをした際に入手した、大館の地酒です。

北鹿さんは「昭和十九年、政府の企業整備により北秋田郡、鹿角郡の二十一業者、八工場が合同して設立」されたという(※1)、いわゆる戦時統合で整備された蔵元さんのようです。
現在では、小山本家酒造(埼玉県さいたま市西区指扇)の傘下に入り、世界鷹小山家グループの一員として酒造りをなさっています。


品質表示から判断するに、このお酒は普通酒です。
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普通酒は、地元で消費されることを目的として造られているものと推察いたします。
大館では、このお酒が晩酌で広く飲まれているのかもしれませんね。


お酒ですが、ラベルに“秋田流生酛仕込”と書かれています。
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この秋田流生酛(秋田式生酛とも言うそうです。)は、もともとは太平山の小玉醸造さんが開発した酒母の製造方法で、「山卸しを始め、生酛の各操作の意義を微生物の生態学的見地から追及し、その育成の簡易、合理化をはかったもの」(※2)なのだとか。

簡単に言うと、「生酛の原法の様に物料を半切桶に分けず一本のタンクに仕込み、仕込温度を14~15℃とし、山卸操作を電動擂砕攪拌装置で行い、電熱による行火法で加温育成するもの」(※3)とのこと。
この意義については、この記事の末尾でまとめておきましたので、ご覧ください。


生酛造りのお酒の味わいに触れている文献の記述についてはかつてこちらで紹介しておりますが、要するに、生酛で育った酵母は力強いので、発酵がよく進み、その結果きれいな酒質になるのだとか。

果たして今日いただくこの秋田流生酛仕込のこのお酒は、理屈どおりきれいな酒質なのでしょうか。
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほぼ無色透明ですね。
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うまみはやや淡めです。
酒臭さはひかえめで、むしろやわらかいうまみを感じました。
それに、苦みや雑味はほどんどありませんでした。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさのみならず、少し深みを感じる酸味でした。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはわずかですが、その存在はわかります。
お酒の味にコクを添えているようです。


やわらかいうまみに、少し深みのある酸味の、やや淡麗でやや辛口のおいしいお酒でした。
上で紹介したとおり、たしかに雑味のないきれいな味わいでしたよ。
それに、酒臭さはないものの、酸味に深みがありました。
甘みもコクを添える程度にわずかで、食事とあわせやすいと思います。
さすが秋田流生酛造り、恐れ入りました。






★☆秋田流生酛(秋田式生酛)について★☆


(1)生酛とは:酒母(酵母の培養液)の造り方

生酛とは、“酒母”、すなわち酵母を培養した液体を造るための一手法です。
その内容については、かつてこちらでまとめております。

お酒を仕込む際、アルコール発酵を一気に進めるためには、糖をアルコールに変えてくれる酵母をあらかじめたくさん育てて準備しておく必要があります。
そのための方法として、乳酸菌の力を借りて酵母を培養するのが生酛です。


(2)伝統的な生酛造りとその手間

伝統的な生酛の手法は、以下のⅠⅡⅢの過程を要していました。

Ⅰ:でんぷんの糖化を促すために、“半切桶”という小さい桶の中に蒸米と麹とを入れて、数人がかりで櫂入れして摺りつぶす作業数回繰り返す。(これを“山卸”と言います。)
Ⅱ:山卸を終えたものを仕込タンクへ集約し、酵母を育成する。
Ⅲ:この作業は、悪玉乳酸菌や雑菌の増殖を抑えるために、6-8℃という低温の環境でなされる。

この山卸()と仕込タンクへの集約()とには多人数による労力を要し、かつそれを低温の過酷な状況下で)実施する必要があったのだとか。


(3)秋田流生酛(秋田式生酛):手間の省略

昭和の時代(おそらく戦後か?)になって開発された秋田流生酛(秋田式生酛)は、「生酛の原法の様に仕込の物料を半切にわけず、山廃酛の様に一本のタンクに仕込み一人の作業員が酛摺りを電動による電動撹拌擂砕機で行い物料を十分にすりつぶす」(※4)ことで、上記ⅠⅡの作業を省略化しているそうです。
このうち、電動撹拌擂砕機については、「ステンレスのシャフトにステンレスの短い羽根(先端にアクリル板をとりつけた)3枚を1組とし10組とりつけたもの」を「1000rpm以下の低速の木工用ドリルに装着し使用」する(※5)のだとか。

要するに、半切桶に分けて櫂入れ(山卸)をすることなく、大きなタンクの中に全量を入れて、電動ドリルでかきまわすということでしょう。


また、この方法で仕込むことで、「往年に比べ酒造の環境が菌学的に清潔に保たれ、酒造の微生物管理もよく行われるようになり」(※6)、かつ「雑菌の汚染源になり易い木暖気に代り、電熱によるアンカ法を採用している」(※6)ことから、酒母の仕込み温度を14-15℃まで上げることができたそうです(が改善されたわけです。)。


(※1)秋田魁新報社事業局出版部編『あきた地酒の旅』p.16(1995.9 秋田魁新報社)
(※2)小玉健吉『秋田式生酛について』p.48(醸造論文集44号 日本醸友会 1989)
(※3)深味春輝『秋田の酒』p.9(醸造論文集43号 日本醸友会 1988)
(※4)(※2)p.54
(※5)(※2)p.57
(※6)小玉健吉『お答えします』p.222(日本醸造協会誌84巻4号 1989)
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