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【お酒】1212.〆張鶴 花 お燗瓶 [15.新潟県の酒]

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宮尾酒造株式会社S
新潟県村上市上片町5-15

原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)醸造アルコール
アルコール分15度
正180ml詰
(以上、ラベルと瓶の印刷事項とより転記)




新潟県の最北の街、山形県鶴岡市と境を接する村上市。
今日はその村上で文政2年(1819)に創業したという宮尾酒造さんが造った、村上の銘酒“〆張鶴(しめはりつる)”をいただきます。


瓶の肩に貼られたラベルには、“花”と表示されておりました。
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どうやらこの“花”は、宮尾酒造さんが独自に定めた小印のようでした。
そして普通酒には、この“花”が付されるみたいでした。


ところで、宮尾酒造さんのお酒について、手元にあった文献では以下のように紹介されておりました。
 江戸時代に酒造りを始めた当時と変わらず、現在もサケが遡上(そじょう)することで知られる三面川の支流・門前川沿いに蔵がある。仕込み水は、敷地内の井戸水。この三面川と同じ水脈の伏流水は、口当たりが滑らかな軟水だ。
 「目指すのは、キレイな中にもうま味がある酒。仕込み水の軟水がウチの味わいの元です」とは、代表取締役・宮尾佳明氏の言葉。」(※1)

今日いただくこのお酒は〆張鶴シリーズの中でも最廉価版と思われる普通酒ですが、このお酒も「キレイな中にもうま味がある酒。」なのでしょうか?
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
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うまみは淡めです。
淡い中に、米のうま味がピンと効いています。
それでいて、苦みや雑味はまったく感じません。
またキレがよく、スッと引きます。

酸味はややはっきりしています。
強くはないものの、すっぱさに少し鋭さがあるようです。
しかし同時に、酸味自体に深みを感じます。
また、ちょっとピリッと感じます。

甘みはややひかえめです。
かなりさらっとした甘みをほんのりと感じます。


淡いうまみに酸味の深みがうまく効いている、淡麗ちょいピリちょいすっぱやや辛口のおいしいお酒でした。
酸味がいい感じですね。
うまく効いていて、しかも深みもあって飲み応えにも作用しているようです。
それでいて苦みや雑味がまったくなくてキレイな味わいでした。
ちょいピリではあるものの、たしかにこの普通酒も「キレイな中にもうま味がある酒。」でした。

これはね、まちがいなく刺身に合うと思いますよ。
次にいただく際には、必ず刺身と合わせるつもりです。

(※1)『にいがた日本酒手帖』p.16(2014.11 株式会社ニューズ・ライン)

【お酒】1211.若波 純米酒 300ml [40.福岡県の酒]

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若波酒造合名会社
福岡県大川市鐘ヶ江752

原材料 米(国産)米麹(国産米)
精米歩合70%
アルコール分14度
300ml
(以上、ラベルより転記)




“若波”という酒銘について、手元にあった文献には以下のような記述がありました。
 蔵元の、若波酒造は有明海に近い大川市鐘ヶ江にある。だから有明の朝日、夕日に輝く金波銀波を、そのまま銘とした。」(※1)

でも、蔵元さんのWebsiteには「大正11年創業。蔵の傍を流れる筑紫次郎(筑後川)のように「若い波を起こせ」と銘々されました。」とありましたよ。

蔵のある場所から推察するに、後者のほうが適切といったところでしょうか。




実は私、このお酒を一度いただいているのです。
筑後国で酒集めをした際に、久留米にあった文化街さくら屋さんで選んだお酒がこれでした。
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その楽しいひと時のことを思い出しながら、いただいてみたいと思います。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
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お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
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おお、これこれ!
盃に注いだだけで、酒臭い(←ほめ言葉です)香りがフワッと漂ってまいりましたよ!

うまみはやや濃いめですね。
酒臭い(←ほめ言葉です)うまみがかなりしっかりしています。
それに米の風味もちゃんとありますね。
しかし、こんなにしっかりしているのに苦みや雑味はまったくなく、熟成感もありません。
しかもキレがよく、口の中でパッと広がってスッと引いていきます。

酸味ははっきりしています。
すっぱさが強めですが、鋭さはそれほどでもないみたいです。
というか、かなり深みを感じる酸味です。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
べとつかないさらっとした甘みを感じますが、前には出てこないみたいです。


酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみと深みのある酸味との、ちょい濃醇でちょいすっぱ旨口のおいしいお酒でした。
酒臭くて(←くどいようですが、ほめ言葉です)深みのある酸味が効いているのに、雑味や角のない味わいでした。
重さは多少あるかもしれませんが、キレがよいせいかクドさを感じません。

これはあくまでも私の好みによる評価ですが、このお酒、かなりおいしいんじゃないの!
けっして飲みやすくはないものの、飲み応えのあるおいしいお酒でした。

(※1)『「酒」<九州の灘・城島>』p.27(1967.11 毎日新聞社)

《焼酎》1.白岳 25度 200ml ペット [9943.熊本県の焼酎]

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高橋酒造株式会社
熊本県人吉市合ノ原町498番地

原材料:米(国産)・米こうじ(国産米)
アルコール分:25度
内容量:200ml詰
(以上、ラベルより転記)





いつもお酒(清酒、いわゆる日本酒)ばかりを飲んでいいかげんなことを書いているこのブログですが、今日ははじめての本格焼酎(酒税法3条10号イ、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律施行規則11条の5)をいただきます。
焼酎でも、記事がいいかげんなことには変わりないんだろ!
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筑後国で酒集めをした際にこの米焼酎を見つけて、入手してしまいました。



蔵元さんのWebsiteでは、この焼酎について以下のように紹介されておりました。

***********************
熊本酵母、減圧蒸留法、二段仕込み
モンドセレクション2017 金賞受賞
平成29年 酒類鑑評会 優等賞受賞 入賞51回(白岳ブランドとして)
「うまくて、飲みやすくて、翌日に残らない」球磨焼酎の定番です。
***********************

専門用語がいくつか出てまいりましたね。
これらのうち、熊本酵母についてはかつてこちらで触れておりますが、もしかしたら焼酎で用いられている酵母とは別物かもしれません(すみません。今回はこの点については一切調べておりません)。
モンドセレクションや鑑評会はどうでもいいでしょう。
気になるのは、やはり減圧蒸留法と、それと球磨焼酎という名称でしょうか。

あたしゃ焼酎に関しては知見をまったく持ち合わせておりませんもので、これらの語句を簡潔に説明することができません。
そこで今回は、この二つの言葉について、私が調べた結果を私の気が済むまで報告させていただきます。
二段仕込みは無視ですか!

いささか長くはなりますが、どうか最後までお付き合い下さい。




☆★球磨焼酎について☆★

先に、“球磨焼酎”という名称から報告させていただきます。


(1)“球磨焼酎”って何だ?

球磨焼酎(くましょうちゅう)は、人吉市や多良木町、あさぎり町、湯前町などといった熊本県の南部を流れる球磨川の流域で製造されている“米焼酎”です。
鉄道好きの御仁におかれましては、くま川鉄道湯前線の沿線と説明させていただいたほうがわかりやすいかもしれません。


球磨焼酎の“球磨”という言葉はこの地域とそこを流れる球磨川から来ているようですが、もともとは米そのものを指す言葉だったという見解もあるみたいです。
このことについては、以下のような記述がありました。
 人吉盆地のことを「球磨盆地」とも言う。クマを、古くは「球麻」「球摩」などとも表記してきたが、いずれもクマの当字である。「クマ」とは山ひだの地という解釈もある。しかしこうした温暖な気候と肥沃な土地で、古くから育てられてきた米、その豊かな収穫そのものが語源になったのではなかろうか。」(※1)


この地域には28もの蔵元(球磨焼酎酒造組合のWebsiteを2017年6月に閲覧して確認しました。)があって、そのすべてで焼酎を製造しているのだそうです。
かつては焼酎よりも清酒を造る蔵のほうが多くあったそうですが、この平成の世においては、清酒を造る蔵は一つもないのだとか。
この理由について、上記と同じ文献には“使用する麹の変化”が原因である旨の記述がありました。
ちなみに明治八年の『肥後国求麻郡村誌』によると、焼酎五五四石に対し、清酒が七百九石となっていて、清酒の方が断然多かった。
 ところが大正時代に入ると、人吉盆地から清酒の醸造が忽然と姿を消してしまう。そして焼酎一本槍になるのだ。これはまことに不思議な現象のようであるが、従来使ってきた清酒用の黄麹から、焼酎に合った黒麹白麹への転換がなされたためと思われる。」(※2)

これは完全に私の推測ですが、今でこそ複数種類の麹菌を使い分ける蔵は少なくないものの、かつては一つの蔵(あるいは一つの種麹屋)で複数の麹菌を育てることは難しかったのではないでしょうか?(菌の世界は多数派が少数派の存在を否定する、いわゆる“多数者支配型民主主義”だと聞いたことがありました。)
また、焼酎の仕込みに使用される黒麹やその変異株である白麹は大量のクエン酸を出すそうで、それが焼酎醪の仕込時に雑菌の繁殖を抑制させるとのこと。
ということは、もし黒麹や白麹を清酒の仕込に用いるならば、乳酸で酵母を守るという酛造りの方法を変えなければならないということでしょうか?
すみません、この点については疑問を提示する程度にしか調べることができませんでした。


なお、この地方で造られた焼酎がみな“球磨焼酎”を名乗ることができるわけではありません。
球磨焼酎を名乗ることができるのは、「米のみを原料として、人吉球磨の地下水で仕込んだもろみを人吉球磨で蒸留し、瓶詰めした焼酎」(※3)のみなのだとか。
要するに、製造上の制約はいろいろとあるものの、“球磨焼酎”と称して販売されているものは、麦焼酎や芋焼酎ではなく、かならず米焼酎なのです。


(2)なぜここで米焼酎が造られるようになったのか?

その球磨焼酎の製造は15世紀ごろから開始され、江戸時代に盛んになったのだとか。
その理由について、文献では以下のように紹介されておりました。
人吉・球磨には、米作りにまつわる面白い話があり、周囲を山々に囲まれた山間部は幕府の監視の目が届きにくいことから、隠れて耕作し、租税を免れた多くの“隠し田”があったと伝えられています。
 鎌倉時代から一帯を治めた相良氏は公称石高二万二〇〇〇石とされていましたが、実際は一〇万石を越えていたと推測されており、先人から受け継がれた豊かな水田には湧水が溢れ、秋には黄金の稲穂が風に揺れる地域だったようです。この地で獲れた豊富な米で球磨焼酎が盛んに造られるようになりました。」(※4)

 ところで、なにゆえに人吉盆地がかくのごとく焼酎の大生産地になったのであるか。田中さんによると、むかし、ここは米がとれすぎたので、やむをえず、というとおかしいが、いわば余剰米の処理方法のひとつとして焼酎をつくることになったのであるらしい。相良藩は表高こそ二万二〇〇〇石という小藩だが、実際には一〇万石。裕福だったのである。それというのも、藩ぐるみの共同謀議で巨大な米作地帯をかくしていたからだ。
(中略)
こんにちの人吉市の東端のあたりには小高い丘陵がつらなりうっそうたる森林が形成されている。その裏がわには、まえにしるした錦町以下の米作農村があるのだが、はじめての人は、ここで盆地は行きどまり、といった錯覚におちいってしまう。その地の利を生かして、検地の役人が来るたびに、相良藩の担当官は、当藩の領地はここまででござる、あの山のむこうは鬼が出るか蛇が出るか、人跡未踏の蕃地でござる、といったような説明をして役人をゴマ化していたらしい。
(中略)
球磨焼酎は相良藩の隠匿財産としてはじまったのである。さいわい、焼酎は蒸留酒だから、何年でも保存できる。いや、年数を経たものほどまろやかな味になる。この地方の人びとが焼酎をつくり、飲むことを日常生活の一部にしたのは当然なのであった。」(※5)

米がたくさんとれて、それをばれないように現金化する手段だったのですね。
しかも保存が効くという点で、きっと酒よりも焼酎のほうが南九州の風土に合っていたのでしょう。

それにしても、表向きの石高の3倍以上の隠し米を持っていたなんて、すごいですね。
それに相良藩(人吉藩)は江戸幕府開府から明治維新にいたるまで国替えがなく、ずっと相良家が治めていたそうですが、よくもまぁそんなに長い間隠し通せたものだなというのが、歴史にも焼酎にも知見のないワタクシの感想です。




☆★減圧蒸留法について☆★


(1)減圧蒸留法って何だ?

まず大前提として、“蒸留”とは「液体を熱してできた蒸気を冷やして再び液体にし、精製または分離を行うこと。」(※6)を指します。
焼酎の場合は、発酵によって造られたもろみを蒸留することで、揮発性物質であるアルコールの濃度が高い液体を作り出すわけです。
(なお、焼酎には“搾り”の工程がなく、もろみを搾らずにそのまま蒸留するみたいです。)

この蒸留の工程には、「蒸留器内の圧力が外気と変わらない常圧蒸留と、蒸留器内の圧力を下げる減圧蒸留」(※7)との二種類があるみたいです。
そして、「常圧蒸留では醪は九〇℃程度で沸騰するが、蒸留器内を真空にして気圧を下げると沸点が下がり、五〇℃ぐらいで醪を沸騰させることができる。」(※8)のだそうです。

本格焼酎(かつての焼酎乙類)の蒸留方法は、かつてはすべて常圧蒸留でした。
要するに、やかんでお湯を沸かすのと同じように、醪を火にかけて沸騰させて蒸留していたわけです。
すなわち、球磨焼酎に限ったとしてもその製造の歴史は江戸時代以前からであって、しかもその草創期からずっと常圧蒸留が用いられていたわけです。

一方、減圧蒸留の導入は昭和48年からと、わずか40年ほど前の出来事なのだそうです。
このことについて、文献に以下のような記述がありました。
しかし、「昭和35年、工業技術院で、連続蒸留機(いわゆる焼酎甲類の製造工程で用いられている蒸留手法:ブログ筆者注記)に減圧設備を装備した「スーパーアロスパス蒸留機」が開発され(中略)クセの無い味わいが特徴でそのまますっきりとした味わいを楽しむことも出来、また、酎ハイやリキュールの原料としても飲用されるようになった。」(※9)ことを契機として、「昭和48年、この減圧蒸留技術が単式蒸留(本格焼酎の製造工程で用いられている蒸留方法:ブログ筆者注記)焼酎製造に採用されたところ、10年程で急速に普及した。」(※9)のだとか。


(2)味わいのちがい

この蒸留方法のちがいは、焼酎の味わいに影響を及ぼすそうです。
このことについて私が調べてみたところ、以下のような記述に出会いました。
常圧蒸留では芳醇で豊かな風味を、減圧蒸留では軽快で端麗な飲み口を引き出せるという。
(中略)
 焼酎に含まれる成分のうち、華やかな香りの成分は、もろみの温度が低い時に取り出しやすい。逆に、香味に重厚感を生む成分は、加熱して初めて発生する。蒸留方式の決定は、「どんな味や香りを目指すか」の決定でもあるのだ。」(※7)

いささか専門的になりますが、具体的には、「酢酸イソアミルは清酒でも吟醸香として親しまれている物質で、焼酎にフルーティな印象を与える。(検証の結果、この酢酸イソアミルは減圧蒸留下(=低温状態)でより多く残留することがわかったそうです;ブログ筆者注記)一方で、DMDS (dimethyldisulfide)やDMTS (dimethyltrisulfide)などは硫黄系の香りを、ダイアセチルは甘く重たい香りを与えるため、これらが少ない減圧蒸留酒はすっきりとした印象となる。また、フルフラールは焼酎もろみを蒸留する際に高温での加熱により生じ、常圧蒸留特有の香ばしい香味に寄与している。この他にも加熱により生じて常圧蒸留特有の香ばしさに寄与している物質は多いが、減圧蒸留では焼酎もろみは低温のままなのでこれらの物質は製品に存在せず、結果としてフルーティさが際立つ焼酎となる。」(※10)とのことでした。


(3)減圧蒸留法がもたらしたもの

なお、減圧蒸留の導入がもたらした効果については、以下の記述が参考になると思います。
 減圧蒸留は、(中略)大気圧の下では、沸点が高過ぎて分解またはその他の化学変化を起す恐れがある時に用いられる。
(中略)
比較的沸点の低い成分物質でも、熱に不安定な物質の蒸留精製には、減圧蒸留が用いられ、また昔から香料や医薬品の製造には広く用いられている。
(中略)
 減圧蒸留によって得られた製品は、これまでの常圧蒸留によって得られた製品に比べて、官能的には異種の酒と言ってもよい程に酒質が一変した。焼酎特有の原料由来のくさ味、焦げ臭、油臭がなく、味はソフトで淡麗な焼酎が得られ、これが現在のソフト化淡麗化の嗜好の流れに適合し、穀類を主とする本格焼酎ブームの引金となったのである。もし本格焼酎に、減圧蒸留の技術の導入がなかったならば、現在のような本格焼酎ブームは起らなかったのではないかと思われる。」(※11)

それまでの球磨焼酎はすべて常圧の品であり、醸造技術がまだ低いこともあって、味わいはあるけれどクサイ、雑味が多すぎるなどで敬遠されることも多くありました。当時、減圧蒸留の焼酎が世に出るとすぐに広まって行き、現在でも米焼酎の割合として約九割は減圧蒸留の焼酎となっています。」(※12)

そういえば、私が子どもの頃に父親が飲んでいた芋焼酎のお湯割りは、ニオイが強烈でした。
「こんなクサイものを飲む奴の気が知れない。」と、子ども心に思ったくらいでしたよ。
しかし、昨今流行の本格焼酎にはその様な臭みはなく、それどころか上記(※11)にあるように焼酎ブームすら起こった始末でしたよね。
ということは、本格焼酎にとって、減圧蒸留の導入は焼酎の味を飲みやすくして需要を拡大させてくれた画期的な“発明”だったわけですね。


(4)だけどやっぱりママが好き

ところがこの常圧蒸留/減圧蒸留については、まるで清酒における純米/アル添で繰り広げられているような意見の対立が存在するようでした。
 球磨焼酎の蒸留方法に、常圧式と減圧式があるそうである。現在一般化している飲み易い焼酎が減圧蒸留だそうだ。昔の球磨焼酎のあの濃厚な香りと味のあるのが常圧蒸留。こちらが“正統派”だそうで安心した。現在、みんなが好む球磨焼酎は、あれは悪しきグローバルの見本みたいに思える。私にとっての球磨焼酎は、あの一種くせのある味である。それは薩摩の芋焼酎にも言える。「白波」に代表されて登場し全国を席捲した鹿児島焼酎は、本当の薩摩焼酎ではなかろう。」(※13)

常圧蒸留が造り出す深い味わいを愛してやまない御仁には、減圧の淡い味わいは認めがたいのかもしれませんね。
かといって、伝統に固執することなく、多くの人たちに受け容れてもらえる味わいを追求することは、けっして悪いことではないと思います(これはあくまでも私の意見ですが、清酒におけるいわゆる“アル添”はその一つだと思います)。

むしろ、蒸留のしかたでこれほど味わいが変わるのであれば、実際に焼酎をいただくときに蒸留方法を確認してその特徴を感じ取る(あるいは逆に、味わいから常圧か減圧かを推測する)ことが、焼酎の楽しみ方の一つとなるのではないでしょうか?











あー気がすんだ気がすんだ!
このまま終わってもいいくらいのここまでの記事の長さでしたが、やっぱりいただいてみたいと思います。

焼酎をいただくのはこれがはじめてで、あたしゃどういう飲み方がよいのか知識をまったく持ちあわせておりません。
そこで、焼酎の飲み方として一般的に紹介されているものをいくつか試してみたいと思います。



まずは生(き)、すなわち常温のストレートでいただいてみたいと思います。

お酒の色は、無色透明でした。
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あー、なるほどな、
ナルホドナルホド、なるほどな!(原西さんより)

アタリマエのことかもしれませんが、清酒よりもアルコールの香りが強めですね。
けっこうスーッときます。
これは喉へ流すのではなくて、ウィスキーのストレートのように舌の上で転がしていただくべきですね。

米焼酎ですから、米のうまみを感じます。
厚みはないものの、香るようなうまみです。
また、軽い苦みをかすかに感じますが、雑味やクセはまったくないですね。

酸味はほとんど感じません。
甘みはほんのかすかに感じますよ。

アルコール香がはっきりしている中で、米のうまみをフワッと感じ、甘みがかすかに効いていました。



次に、お湯割り(焼酎6:お湯4)でいただきます。

まず、器にお湯を4割入れて、
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焼酎を全体の6割ほど入れて混ぜます。
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お湯で薄めたことで、アルコール香は穏やかになりました。
でも、うまみは思ったほど薄まらず、むしろふくらみが出てきましたよ!
それに、甘みが生(き)よりもはっきりしてきたようです。
苦みはやはりかすかに感じるものの、生(き)よりも穏やかです。



最後はロックで。
富士山グラスでいただきます。
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アルコール香は生(き)とあまり変わりませんね。
一方で、甘みが生(き)よりも引いて、ややドライになったようです。
うまみはしっかりと感じますが、鋭さが出てきたみたいです。
それに、苦みが一番はっきりしているようですね。
かなりキリッと引き締まった味わいでした。



私としては、穏やかさとうまみのふくらみとを感じることができたお湯割りが、もっとも好みでした。
これはあくまでもはじめて飲んだ私の感想ですが、焼酎ってのは、お酒(いわゆる日本酒)のような舌で感じる厚い味わいではなくて、舌の付け根から鼻腔の入口にかけての辺りで感じ取る“香るような味わい”ではないかと思いました。
その味わいをもっともはっきりと感じ取ることができたのは、お湯割りではないかと感じた次第でした。
また、全部飲み終わったあとで、喉の奥のほうに軽い香ばしさを感じました。

今回いただいたこの焼酎は減圧蒸留法で製造されたものでしたが、軽快でソフトな味わいになると言われている減圧蒸留の焼酎でこれほど楽しめるのであれば、ぜひとも常圧蒸留の焼酎も試してみたいところです。

こりゃぜひとも、球磨焼酎のお膝元を訪問して酒集めならぬ“焼酎集め”をしてみたくなってきましたよ!
人吉やくま川鉄道湯前線の沿線へ行けば、この白岳みたいなカップに入った焼酎に少なからず出会うことができるのではないでしょうか?



でもね、そこはやっぱり25度の焼酎。
200mlを全部飲み終わったあとで、ちょっとフラつくほどに回ってしまいました。


(※1)球磨焼酎酒造組合編集『球磨焼酎-本格焼酎の源流から』p.23(前田一洋執筆部分 2012.1 弦書房)
(※2)(※1)p.27
(※3)那須雄介『小さな蔵の底力―全国酒類コンクール 焼酎日本一』p.119(Kumamoto 第5号 p.119-123〔『特集2 きらめく球磨焼酎』(p.110-136)内〕 2013.12 くまもと文化振興会)
(※4)堤純子『球磨焼酎「川辺」が国際酒類品評会で最高金賞"BEST OF SHOCHU"を獲得』p.116(Kumamoto 第5号 p.114-118〔『特集2 きらめく球磨焼酎』(p.110-136)内〕 2013.12 くまもと文化振興会)
(※5)加藤秀俊『にっぽん遊覧記11 焼酎バレーをゆく 熊本県球磨郡多良木町 世界に誇る「国酒」焼酎の名産地・球磨川流域の風土と人々』p.388-389(文藝春秋 59巻12号 p.384-393中 1981.11)
(※6)広辞苑 第五版(電子辞書)
(※7)鮫島吉廣監修 メディアファクトリー編集『ゼロからはじめる焼酎入門』p.94(2014.4 株式会社KADOKAWA)
(※8)日本酒類研究会編著『知識ゼロからの焼酎入門』p.108(2004.2 幻冬舎)
(※9)海陸大志・井元勇介『本格焼酎製造における減圧蒸留法(特集 真空の基礎と利用技術(1))』p.44(油空圧技術 55巻2号 p.43-47 2016.2 日本工業出版)
(※10)(※9)p.44-45
(※11)宮田章『現場の醸造技術 Ⅲ焼酎(その2) 本格焼酎の減圧蒸留について(1)』p.170(日本醸造協会雑誌 第81巻第3号 p.169-173 1986.3)
(※12)(※3)p.121
(※13)中村青史『球磨焼酎遭論』p.112(Kumamoto 第5号 p.110-113〔『特集2 きらめく球磨焼酎』(p.110-136)内〕 2013.12 くまもと文化振興会)

【お酒】1210.純米酒 弥右衛門 180ml [07.福島県の酒]

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合資会社大和川酒造店
福島県喜多方市押切南2-115

原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
アルコール分15度
精米歩合60%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




今日は、福島県南酒販さんが企画した“「ふくしま美酒めぐり」180ml飲みくらべシリーズ”に属する、喜多方の大和川酒造店さんが造った純米酒をいただきます。

純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
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お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
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燗をつけると、お酒の甘い香りがフワッとしてまいりました。
また、一口含むと、フルーティな風味をかすかに感じました。

うまみは濃くはないですが、しっかりしています。
酒臭さ(←ほめ言葉)をかすかに感じます。
米のうまみもあって、厚くはないものの舌をピンと突いてくるようです。
苦みや雑味はまったくなく、しかもキレよく感じます。

酸味ははっきりしています。
すっぱさは強くはないものの、鋭さがあります。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはひかえめです。
ほとんど感じないくらいです。


香りが豊かでうまみと酸味とがピンと効いている、すっぱ辛口のお酒でした。
甘くないことからややドライで、しかも酸味が効いていて引き締まっています。
でも、うまみがしっかりしているので、物足りなくはないと思います。
香りがあることから、きっと冷やしてもいけると思います。
むしろ冷やしたほうが、酸味の角がやわらいで飲みやすくなったかもしれません。

【お酒】1209.會津吉の川 カップ [07.福島県の酒]

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合資会社吉の川酒造店
福島県喜多方市一丁目4635

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類・酸味料
アルコール分 15度
180ml詰
(以上、フタより転記)




喜多方の“吉の川”。
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でも、“よしのわ”なのか、“ヨシノワ”なのかわかりません。
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そんな吉の川ですが、残念ながら糖類酸味料フル添加の三増酒でした。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
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うまみはややこいめです。
でも、このうまみは画一的で、クドさを感じます。
また、渋みがはっきりしていて、耳の下あたりを突いてきます。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めですが、弱いなりに鋭さを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはやっぱりはっきりしています。
とろみのような舌触りを感じます。


やや濃醇で渋甘口のお酒でした。
うまみはやや濃いめですが、深みがないですね。
これは添加された味わいでしょう。

【お酒】1208.比翼鶴 耶馬寒梅 特別純米 カップ [40.福岡県の酒]

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比翼鶴酒造株式会社
福岡県久留米市城島町内野466-1

原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
アルコール分 15度以上16度未満
精米歩合 55%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




九州の酒処である筑後国の城島に蔵を置く蔵元さんのお酒です。

“比翼鶴”(ひよくつる)という酒銘のお酒です。
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蔵元さんのWebsiteでは、この酒銘について、以下のように紹介されておりました。
比翼鶴とは蔵元の先祖、柳川の蒲地氏が使用した家紋です。
比翼鶴は、鎌倉将軍から賜った紋で、雌雄二羽の鶴がクチバシを阿吽に喰い合う比翼連理を准えた図柄で表わされます。

なお、比翼連理ってのは「「比翼の鳥、連理の枝」の略」であって、「男女の深い契りのたとえ。」(※1)なのだとか。

またこの比翼鶴については、「めでたい鶴の商標を使いはじめたのは、明治三十年ごろ。初代・周助の創業が同じ年だから、創業から一貫して使ってきたことになる。めでたい。」(※2)と文献で紹介されておりました。


ネタがないことをごまかしたところで、そろそろいただいてみたいと思います。
これまでの経験からして、特別純米には香りを特徴とするものがありましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
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香りは少しあるみたいです。
フルーティな香りがちょっとあって、酒臭い(←ほめ言葉です)風味もこれもちょっとありますね。

うまみは濃くはないものの、しっかりしています。
米のうまみがしっかりしていて、しかもうまみに幅を感じます。
醸し出された酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみもちょっと感じます。
それでいて、苦みや雑味はまったくありません。
それに純米ですが、キレはよいみたいです。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは強くはないものの、鋭さをちょっと感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
べとつかないさらっとした甘みですが、甘み自体に幅を感じます。


米のうまみに幅があって、甘みがコクを添える、旨やや甘口のおいしいお酒でした。
この幅があるものの雑味のないうまみは、山田錦を使用したお酒で感じたことがありましたよ。
雑味がないものの、それでいて酒臭さ(←くどいようですが、ほめ言葉です)もあって、飲み応えを感じました。
また、甘めではあるものの、酸味がうまく効いていて甘ったるさを感じませんでした。
特別純米を名乗るにふさわしいお酒だと思いましたとさ。

(※1)広辞苑 第五版(電子辞書)
(※2)『「酒」<九州の灘・城島>』p.137(1967.11 毎日新聞社)

“辰泉 鶴ヶ城カップ”をまた飲んでみた [また飲んでみました]

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合資会社辰泉酒造
福島県会津若松市上町5-26

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
正180ml詰
(以上、カップの印刷事項より転記)




《初回記事》
【お酒】45.辰泉 鶴ヶ城 カップ


今日は、このブログの草創期にいただいた辰泉酒造さんの鶴ヶ城カップを再びいただいてみたいと思います。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
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お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
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一口含むと、アルコールの香りを少し感じます。

うまみは淡めですが、淡いなりにしっかりしています。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみをかすかに感じます。
また、軽い苦みがちょっとあるみたいです。
キレはよく、透明感を感じます。

酸味はひかえめです。
すっぱさはほとんどなく、アルコール由来と思われるさわやかさを少し感じる程度です。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
けっしてべとつかない、さらっとした甘みをほんのりと感じます。


透明感があって甘みをちょっと感じるものの、軽い苦みが味を引き締める、淡麗ちょい苦やや甘口のおいしいお酒でした。
透明感とさわやかさとがあることから、おそらくアルコールの添加量がやや多めのように思います。
でも、こういうお酒にありがちな雑味の出た醪をアルコールで延ばしているかのような感じはしませんね。
また、軽い苦みがありますが、それがまたうまく効いていると感じましたとさ。

【お酒】1207.西の関 花かすみ 純米酒 300ml [44.大分県の酒]

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萱島酒造有限会社
大分県国東市国東町綱井392-1

原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
アルコール分 17度
精米歩合 60%
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




萱島酒造さんのお酒は、かつて西の関の純米だるまカップをいただいております。
きょういただくこのお酒も純米酒ですが、こちらは「麹やお米の微粒子が酒中に混在した独特の旨味を持った春先だけのお酒」なのだとか。
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微粒子は、肉眼ではビンの底でモヤっと広がるところを確認することができたのですが、私が所有する安物のカメラではそれをうまく撮影することができませんでした。
底の縁の部分にちょっとだけたまっているように見えるものが、どうやらその微粒子のようです。
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純米酒ですが、「常温か軽く冷やしてお楽しみ下さい。」とラベルに書いてありましたので、軽く冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
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一口含むと、フレッシュな風味を少し感じます。
もしかしたら、生貯蔵酒でしょうか?

うまみはやや淡めです。
米のうまみがしっかりしていて、舌の上をピンと突いてくるようです。
軽い苦みもありますね。
キレはそれほどでもないみたいです。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは強くはないものの、鋭さを少し感じます。
それに、かすかにピリッと感じます。

甘みはややはっきりしています。
穏やかではあるものの幅のある甘みをほんのりと感じます。


さややかで、米のうまみがしっかりしている、やや淡麗で爽快ちょい苦ちょいすっぱやや甘口のお酒でした。
フレッシュな風味に酸味が効いていることで、さわやかな口当たりに仕上がっているようでした。
それでいて米のうまみが効いていて、しかも甘みがコクを添えていました。
でも、私としては、さわやかであるが故に、苦みがちょっと気になるところでした。

【お酒】1206.天山 超辛口 300ml [41.佐賀県の酒]

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天山酒造株式会社
佐賀県小城市小城町岩蔵1520

アルコール分16度
精米歩合 65%
原材料名 米・米麹・醸造アルコール
※原料米はすべて国産
内容量 300ml
(以上、ラベルより転記)




天山酒造さんのお酒は、かつて天山の上撰カップ(普通酒:糖類酸味料添加)をいただいております。
今日いただくこのお酒も(特定名称が付されていないことから)普通酒でしょうが、こちらは糖類酸味料が添加されておりませんでした。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほとんどわからない程度でした。
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燗をつけると、酒臭い(←ほめ言葉です)香りが漂ってまいりました。

うまみは濃くはないものの、しっかりしています。
醸し出された酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみとともに、米のうまみを感じます。
それに、うまみ自体に幅がありますね。
また、香ばしさをほのかに感じます。
一方で、苦みや雑味はないみたいです。
キレはよいみたいです。

酸味ははっきりしています。
すっぱさに鋭さが少しありますが、深みも感じます。
それに、ちょっとピリッと感じます。

甘みはやっぱりひかえめです。
でも、ゼロではないみたいです。


酒臭い香り(←くどいようですが、ほめ言葉です)と幅のあるうまみとに、深みのある酸味が効いていて、ほのかな香ばしさとかすかな甘みとが味を整える、旨すっぱちょいピリやや辛口のおいしいお酒でした。
酸味が効いていて少し鋭さがあるものの、無駄に尖らずちょうどよいと思います。
この酸味は、肉や魚の油をサッと流してくれそうです。
それでいてうまみもしっかりしていて、米の風味すら感じます。
かなり酒臭くてすっぱいので、けっして飲みやすくはないものの、飲み応えのあるおいしいお酒でした。

【お酒】1205.モバイル清酒 能登桜 本醸造 カップ [17.石川県の酒]

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櫻田酒造株式会社
石川県珠洲市蛸島町ソ93

アルコール分15度
(原材料名) 米(国産)米麹(国産米)醸造アルコール
精米歩合65%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




このお酒は、万齢 唐津ひきやま 純米酒カップとともに、浅草にあるまるごとにっぽんで入手したものです。
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なお、“モバイル清酒”という名前には、あたしゃ敢えて触れません。
そんな誰でも飛びつくようなことなんて、どうでもいいですから。
要するに、へそ曲がりってことだろ!


珠洲市蛸島町の櫻田酒造さんは、どうやら能登半島にある蔵元さんの中ではもっとも先端に位置しているようです。
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蛸島町ってのは、かつてののと鉄道能登線(旧国鉄能登線)の終着駅だった蛸島駅があった場所ですね。
私は能登線に乗ったことはありませんでしたが、もし今でも能登半島に能登線や七尾線の末端部分が残っていたら、酒集めをする上でどれほど便利でかつ心強いことだったかと思いますよ。
廃止されてしまったことは残念でなりませんが、今となってはしかたがありませんね。


そんな櫻田酒造さんが造るお酒の味について、文献では以下のように紹介されておりました。
 従って、櫻田酒造の清酒は、どちらかというと「やや甘口の中庸味」とします。味に厚みがあり、獲れたての魚介類を肴に晩酌で味わうのが「蛸島流」なのだそうです。」(※1)

今日いただくこのお酒も、果たして蛸島流の“やや甘口の中庸味”なのでしょうか?
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、きれいな金色をしておりました。
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うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみを少し感じます。
また、香ばしさと軽い苦みとを少し感じます。
キレはよく、スッと引きます。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めですが、それよりもアルコール由来と思われるさわやかさがしっかりしています。
刺激やピリピリ感はありません。

あれ?
甘みはひかえめですよ。
かなり弱めです。


やや濃醇で辛口のお酒でした。
しっかりしているもののキレがよいのは、アル添の効果かもしれません。
というか、アルコールの香りがはっきりしておりました。
しかも甘みがひかえめなことも相俟って、ややドライに仕上がっているように思いました。
これはあくまでも私の感想ですが、上記の引用にあった“やや甘口の中庸味”とはちょっとちがうように感じましたよ。

(※1)石川県酒造組合連合会監修 北國新聞社出版局編集『石川の地酒はうまい。』p.18(2016.6 北國新聞社)
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