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【お酒】992.ほろ酔 上撰 カップ [32.島根県の酒]

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青砥酒造株式会社
島根県安来市広瀬町布部1164-4

原材料名:米(国産)・米麹(国産米)・醸造糖類・醸造アルコール
アルコール分 15.0度以上 16.0度未満
内容量 180ml
(以上、フタより転記)




このお酒ですが、カップに“山中鹿介ゆかりの銘酒ほろ酔”と書かれております。
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山中鹿介(やまなかしかのすけ)は、おそらく戦国時代の一時期に山陰地方を支配した尼子氏麾下の武将のことでしょう。
その山中鹿介と青砥酒造さんとの関係については、手元の文献からも、また蔵元さんのWebsiteからも、明確な記述を見つけることができませんでした。

一方で、蔵元さんのWebsiteには、その歩みを記したページに以下の記述がありました。
 古来より良質の砂鉄が採れることで知られる安来市。
 戦国時代には、鉄をめぐって尼子、毛利両軍の激突の地となりました。
 1895年(明治28年)に、創業した青砥酒造は、
 その両軍が戦った山のふもとの静かな街道沿いにあります。

これはあくまでも私の推測ですが、尼子軍と毛利軍との戦いの場になった地でその当時に造られたお酒を山中鹿介も飲んだであろうと考えて、その土地の酒造りを今日まで継承しているという意味が、上記カップに印刷されている“ゆかり”という言葉に込められているのではないでしょうか?


あれ!そういえば。
上方から江戸への“下り酒”を最初に江戸へ届けたのは、たしか山中鹿介の息子でしたよ。

下り酒(くだりざけ:ブログ筆者注記)とは、江戸時代に酒の本場であった関西で醸造されて江戸に運ばれた酒のことである。」(※1)わけですが、その「下り酒は、伊丹の鴻池家が江戸時代初期に、馬背により酒荷を運んだのが始まりとされる。」(※2)そうです。

そしてその“鴻池家”の始祖である鴻池勝庵こそが、山中鹿介の息子である山中幸元なのだとか。
このことについて、別の文献には以下のような記述がありました。

 慶長五年(一六〇〇)一人の若者が故郷の伊丹をめざし、東海道を急いでいた。江戸を出てから数日、道はまだ遠い。だが足どりは軽快、鼻歌でも出そうな浮き浮きした表情だ。「こんなボロもうけができようとは思いもかけなかったわい。もう武士という意気地を捨て商売に徹してやろう」―。若者の胸は将来の大商人を夢見て大きくふくらんでいだ。この若者、つい一月前には同じ道を逆に汗ダクで江戸へ下っていった。肩に天びん棒、荷物は酒ダル二つ。タルにはこの年、つくったばかりの清酒四斗(七十二リットル)がはいっていた。伊丹から江戸まで約六百キロ。大変な重労働だった。
(中略)
 若者は伊丹郊外鴻池村(いまの伊丹市鴻池)の在で、山中新右衛門幸元。当時二十三歳。いかめしい名だが、それも道理、実は尼子の勇士、山中鹿之助幸盛の遺児である。幼少のころ、播州黒田城主、黒田右衛門佐幸隆の養子となり、城内に住んでいたが天正七年(一五七九)豊臣秀吉の大軍に囲まれた。このとき幸元九歳。二、三の従者とともにひそかに城をおちのびた。
(中略)
幸元は晩年、勝庵(しょうあん)と号した。「山中」の姓も地名にちなんで「鴻池」と変えた。この一代の蓄財が後年、大阪の財閥「鴻池家」の基礎となったのである。」(※3)

もっとも、この「鴻池勝庵の江戸下りは、当時の記録に残っているのではなくいわゆるいい伝えである。したがって実際にタルをかついで行ったという確証はない。このエピソードが記されているのはかなり後年の文書。しかも鴻池家にかかわりのある文書に多いところをみると、同家だけに伝わる口伝だったのかも知れない。」(※4)とのこと。
でもね、“山中鹿介が毛利との戦いの合間に飲んだ酒の味の記憶が血を分けた息子へ遺伝子を通して伝わり、その息子が伊丹で造ったお酒が江戸で人気を得て、伊丹が銘醸地として栄えるようになった”と思うと、面白いじゃありませんか!
これこそ、歴史のロマンを感じる逸話ですよ!


いかんいかん。
今日いただくこのお酒から、話しが外れてしまいました。

そんな(どんなだよ!)山中鹿介ゆかりの銘酒を自称するこのお酒ですが、誠に残念ながら糖類添加の三増酒でした。
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しかも、公式ルールでは、原材料名の表示は「使用した原材料を使用量の多い順に記載する。」ことと定められておりますから(※5)、この表示から判断するに、このお酒では糖類の添加量のほうが醸造アルコールのそれよりも多いということが言えるわけですよ。
もしかしたら、残存糖類が多めで、しかも重厚な味わいに仕上がっているのでしょうか?


大変長らくお待たせいたしました。
そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、けっこうはっきりしておりました。。
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ああ、なるほど。

うまみはやはりやや濃いめです。
酒臭いうまみとはなんとなくちょっとちがって、クドさを感じます。
苦みもほんの少しあるみたいです。

酸味はひかえめです。
ほとんど感じません。

甘みははっきりしています。
とろみのような舌触りがあって、ちょっとべとつくようです。


やや濃醇で甘口のお酒でした。
強くはないものの、ちょっとクドさを感じました。
糖添三増酒にありがちな、とろみのような舌触りもありました。
ただ、これはあくまでも私の根拠なき感想ですが、この旨みは本当に醸されたものなのかどうか、微妙なところだと思います。

もし山中鹿介がこの三増酒を飲んでいたら、伊丹のお酒ははたしてどうなっていたことでしょうか?


(※1)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.28(2000.4 柴田書店)
(※2)鈴木芳行『日本酒の近現代史 酒造地の誕生』p.28(2015.5 吉川弘文館)
(※3)読売新聞阪神支局編『宮水物語-灘五郷の歴史』p.3-5(1966.12 中外書房)
(※4)(※3)p.5
(※5)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)3(1)

【お酒】991.金盃 尊皇 本醸造 お燗瓶 [23.愛知県の酒]

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山﨑合資会社
愛知県西尾市西幡豆町柿田57

アルコール分 15.5度
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
精米歩合 70%
内容量 180ml詰
(以上、ラベルより転記)




山﨑合資会社さんのお酒は、昨日、辛口純米焚火カップをいただいております。
今日いただくこのお酒は、お燗瓶に詰められた本醸造です。
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いささかくどいようですが、本醸造の意義についてはかつてこちらで触れておりますので、ご参照ください。


本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
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お燗をつけると、お酒の甘い香りが漂ってきました。

うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、やわらかさも少しあるみたいです。
一方で、苦みや雑味はないみたいです。
それにキレがよく、スッと引いていきます。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは強くはないものの、鋭さを少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとした甘みをちょっと感じる程度です。


やや濃醇で旨やや甘口のおいしいお酒でした。
酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみとともに、酸味に鋭さを感じるので、飲みやすくはないと思います。
しかし、キレのよさと雑味のなさとによって、軽快さを感じます。
飲みごたえある味わいが、パッと広がってスッと引くようでした。
これは私の感想ですが、昨日いただいた辛口純米焚火カップよりも、こちらの本醸造のほうがおいしいと思いますよ。
今回、同じ蔵元さんの純米酒と本醸造とを続けていただいたことで、「淡麗・軽快な酒質を造る技術」(※1)であるアル添(醸造アルコールの添加)の成果を感じることができました。

(※1)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.113(2000.4 柴田書店)

【お酒】990.辛口純米 焚火 カップ [23.愛知県の酒]

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山﨑合資会社
愛知県西尾市西幡豆町柿田57

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
アルコール分16度
精米歩合 70%
原料米の品種名 愛知県産若水100%
内容量180ml
(以上、ラベルより転記)




愛知県は西尾市の蔵元さんです。
といっても、西尾の市街地からは遠く離れた、名鉄蒲郡線西幡豆駅近くに蔵を構えていらっしゃるようです。
どうやらここは、数年前の合併で西尾市に編入された地域のようです。




このお酒ですが、愛知県産の“若水”なる酒米を100%使用しているのだとか。
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この若水について、文献では以下のように紹介されておりました。

 五百万石の耐倒伏性が強化された品種。早生、地方によっては中生、耐倒伏性、耐冷性は強いが耐病性は弱い。やや大粒で心白の発生率が高い。心白は大きく、タンパク質含量はやや多い。」(※1)

あれ?
たしかタンパク質については、一般的には「酒造りに必要(たとえば、日本酒独特の旨みは、麹カビがたんぱく質を分解してつくるアミノ酸に由来する)だが、多すぎるとかえって、味や香りを損なってしまう。」(※2)とか、あるいは「たとえば、原料米にタンパク質が多いと、酒になった際にアミノ酸が多すぎて、味が重くなってしまう。」(※3)と言われていますよね。

そのタンパク質がやや多めの酒米を使って、しかもそれを精米歩合70%と比較的低精白で使用しているわけですから、このお酒はかなりしっかりした味わいに仕上がっているのではないかと推察いたします。
(「玄米の外側の部分には、各種のミネラルやタンパク質、脂肪分など、さまざまな成分が含まれている。」(※3)ことから「高度に精白した米を使用することによって、すっきりとした切れのよい、きれいな味わいの酒が出来上がるのだ。」(※3)そうです。)


それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

このお酒ですが、おいしそうな金色をしておりました。
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ああ、やっぱり。

うまみはやや濃いめで、しっかりしています。
麹がタンパク質を分解してくれた成果でしょうか?、醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみが豊かです。
ですが、それとともに、渋みもけっこうはっきりしていますね。
キレは少しありますが、それほどでもないみたいです。

酸味ははっきりしています。
すっぱさが豊かで、しかも鋭さを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。


やや濃醇で渋すっぱやや辛口のお酒でした。
酒臭さ(←あくまでもほめ言葉です)が豊かではあるものの、それとともに渋みと酸味の鋭さとがあることで、重さを感じましたよ。
これらはやはり、タンパク質の影響なのでしょうか?
私としては、もしこのお酒にアル添を施したら、はたしてどのような味わいに変わるのか、興味深いところです。
でも、濃い味の料理や魚なんかには合うと思います。

(※1)副島顕子『酒米ハンドブック』p.76(2011.7 文一総合出版)
(※2)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.97(2000.4 柴田書店)
(※3)松崎晴雄『日本酒をまるごと楽しむ!』p.21(2007.1 新風舎)

【お酒】989.本醸造 わかぼたん ぼたんカップ [44.大分県の酒]

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三和酒類株式会社
大分県宇佐市山本2231-1

アルコール分 15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
精米歩合 65%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




三和酒類さんは、どうやら麦焼酎“いいちこ”を造っている蔵元さんのようですね。
いいちこは全国的に広く普及している焼酎だと思いますが、一方でこちらのお酒は、先週末に佐賀県で酒集めをしたときまで見たことがありませんでした。


そんな大分県産のこの酒をいただきます。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ややはっきりしておりました。
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おお、これは最初に苦みがきますね。
かなりはっきりした苦みですが、決して嫌味はないみたいです。
うまみは濃くはないですが、醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみを感じます。

酸味はひかえめです。
実際にはあるのかもしれませんが、苦みに隠されているみたいです。

甘みはややはっきりしています。
さらっとした甘みをほんのりと感じます。


苦みばしった、苦やや甘口のお酒でした。
苦みははっきりしていますが、嫌味のない苦みでした。
これは酸味料に由来する苦みとはちがうと思います。
きっとこの苦みが、大分の食べ物と合うのでしょうね。
いつか大分へ行って、このお酒を地元の料理と一緒にいただいてみたいものです。
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佐賀県の西側での酒集め [旅]

いいかげんにしてくれよ!
関東地方、毎日毎日雨ばっかりじゃないか!!
最近の台風は、“台風一過”って言葉を知らねぇのかよ!!!

そう思いながら天気予報を見ていたところ、なんと今週末、九州は晴れるって言うじゃありませんか!
その言葉を信じて、今回、晴れている九州へ行って酒集めをしてみましたよ。


九州と言えば焼酎が有名ですが、その中でも「佐賀は日本酒の生産県にして消費県であることが特徴です。県内の清酒消費量の6割以上は佐賀の酒です。これは、九州の北部3県である福岡、長崎の3割程度に比べれば顕著です。言うなれば佐賀県民の消費が佐賀酒を造らせているのです。そして、佐賀県民の酒の嗜好は佐賀の食風土と深く結びついています。」(※1)とのことでした。
  (※1)平尾茂『佐賀酒ものがたり』p.10(2014.1 西日本新聞社)

しかも佐賀県では、県庁所在地の佐賀市がある県東側よりも、西側により多くの蔵元さんが位置しているようでした。
そこで、今回はあえて佐賀市には立ち寄ることなく、佐賀県の西側を歩き回って酒集めをしてみました。



まずは、成田空港からJetstar福岡空港行に搭乗。
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ここで、誠にもって大迷惑なアクシデントが発生!
本名で搭乗手続をしなかった奴がいて、本人確認とやらに15分も費やしやがった。
いくら自分の名前が嫌いでもさ、こういうセキュリティが厳しい場面では、他の人に迷惑をかけないために本名を使えよ!

それにまた、濃霧の影響で、成田空港着の飛行機が上空で滞留していたんだとさ。
霧は徐々に晴れてきたものの、その飛行機たちが次々と下りてくるから、滑走路が混雑していてなかなか飛び立てないんだって。
でも、霧のせいで待っていたのは10分くらいでしたけれどね。


飛びます、飛びます!(←二郎さんより)
霧がまだ残っていますね。
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もっと高いところへ上がっても、なにも見えやしない。
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ずっと何も見えないままでしたが、着陸態勢に入ると見えてきましたよ!
海ノ中道の先に、ちゃんと志賀島が付いているじゃありませんか!
アタリマエだろ!
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中学生のみんな、ここが“漢委奴国王”の金印が出たところだぜ!
実物を見ると、頭に入りやすいだろ!
中学生はこんな酒臭いブログなんて読まねぇだろ!


博多の街を越えて、福岡空港に到着。
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福岡空港には、30分遅れの8:35に到着しました。
でもね、あたしゃこのあと、博多駅を8:56発の特急かもめ9号に乗る予定なのですよ。
これは初っ端から行程崩壊確定かと思いましたよ、この時は。

地下鉄福岡空港駅へダッシュで到着し、8:44発西唐津行に乗車。
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地下鉄博多駅で下車し、JR博多駅へ辿り着いて、かもめ9号になんとか間に合いましたよ。
発車3分前でした。
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なにも考えずに地下鉄に乗ったのですが、地下鉄博多駅で降りるときに、偶然にも降りた扉がJR博多駅に近い階段の正面で開いたことが幸いでした。

ほぼ満席の、かもめ9号の自由席。
通路側の席をなんとか確保しました。
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佐賀駅で大量下車があったので、窓側の席へ移動しました。
いやー、九州はやっぱり晴れていましたよ!
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博多駅から1時間ほど乗って、肥前鹿島駅で普通電車に乗り換え。
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肥前鹿島駅から一駅だけ乗って、着いたのは肥前浜駅。
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木造駅舎が残っていましたが、無人駅でした。
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♪何故か不思議なこ~とに~、布団が置いてある~♪(←嘉門達夫の曲で)
駅で泊まってもいいのかな?
そんなわけないだろ!
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肥前浜駅の近くには“肥前浜宿”なる場所があって、そこに酒蔵がいくつかあるのです。
今回はまず、そこを狙ってみました。
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こんな感じで、古い街並みが残っています。
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道の脇にある水路では、鯉が泳いでいましたよ。
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こういう細い道を通るのが、また楽しいんですよ。
でも、クモの巣だらけでしたが(画像の掲載は自粛します)。
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これはかの有名な“鍋島”の蔵元さん。
ここを狙っていたのですが、誠に残念ながら営業していませんでした。
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たった今公式Wesbiteを見たところ、どうやら小売はしていないとのこと。
完全に私の下調べ不足でした。

表はこじんまりとしていましたが、裏に回るとけっこう広い蔵であることがわかります。
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肥前浜宿での成果はこちら。
これはここの地酒ではなく、唐津の聚楽太閤でした。
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これは地元の蔵元さんが造ったお酒です。
後で気がついたのですが、なぜか他の蔵元さんのお店においてあったのです。
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肥前浜では、カップ酒の成果は皆無でした。
今思えば、最初に入った蔵元さんの店でカップ酒のことを聞いたのですが、「ないよ。」って一蹴されたことが運の尽きだったのかもしれません。


失意のうちに、肥前浜駅前から祐徳バスに乗車。
一駅戻って、鹿島の街を目指します。
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鹿島市内の、公園入口バス停で下車。
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ここからスーパーを潰しながら、肥前鹿島駅を目指して歩いて行きます。

ですが成果はこれだけ。
鹿島市内に蔵を置く蔵元さんのお酒ですが、糖添三増酒でした。
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鹿島の街でも、鍋島に出会うことはできませんでしたよ。


肥前鹿島駅に辿りつきました。
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駅前にある鹿島バスセンターから、祐徳バス嬉野温泉行に乗車。
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35分ほど乗って、着いたのは嬉野温泉バスセンター。
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ここから、嬉野温泉の街を歩きます。

温泉が湧いている場所がありました。
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白いものは、どうやら析出物のようです。
お湯をちょっと触ってみましたが、けっこう熱めでした。

足湯もありましたよ。
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↑↑
この気温が30℃近い暑い時季にもかかわらず、ヤングのアベックが(←言い方が古っ!)仲良く入っていましたよ。
あついあつい!
ヒューヒューだよ!(牧瀬里穂より)

嬉野温泉での成果はこちら。
虎之児は、嬉野温泉の名を酒銘にいただいているにもかかわらず、誠に残念ながら糖添三増酒でした。
東一は純米酒をget。
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東一は、六角形の面白いかたちをした300ml瓶に詰められた上撰普通酒もあったのですが、糖類酸味料フル添加でしたので買うのを止めました。

その上撰普通酒の、こちはら一合瓶。
一合瓶ならフル添加でもいいかと思い、入手してしまいました。
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次は武雄市へ向かいます。
嬉野温泉バスセンターから、JR九州バスゆめタウン行に乗車。
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武雄の市街地にある、ゆめタウン(そういう名前の大型スーパー)で下車。
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武雄市には蔵元はないのですが、スーパーがいくつかあったので立ち寄ることにしました。
蔵元がなければ、県内の他地域で作られたお酒が集るのではないかと予想してのことです。

武雄での成果はこちら。
やはり予想どおりでしたが、誠に残念がなら、これら三つとも糖添三増酒でした。
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ここでも鍋島に出会うことはかないませんでした。


失意のうちに、武雄温泉駅へ到着。
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武雄温泉駅から、特急ハウステンボス17号(みどり17号を併結)に乗車。
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このハウステンボス号に乗って、ハウステンボスへ行きたいな~!
ハウステンボスへ行って、チューハイを飲みたいな~!
オランダ人のチューハイムさんが長崎の出島へ伝えたっていう、本場オランダのチューハイですよ!
大泉洋さんが荒くれ者たちと飲み比べして意識を失い、気がついたら「メリージェーンっていう女の人の家にいました!」って言い切ったやつですよ!


申し訳ございません。
わたくし、取り乱しておりました。
話を酒集めへ戻します。


武雄温泉駅からハウステンボス号に15分ほど乗って、有田駅で松浦鉄道に乗り換え。
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途中、ものすごく古そうな駅舎を車窓から眺めつつ、
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着いたのは、伊万里駅。
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わかりづらいですが、道路を挟んで左側が松浦鉄道の駅舎で、右側がJR筑肥線の駅舎でした。
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国鉄(JR)松浦線が第三セクターに転換されるまでは、きっと道路を踏切で跨いでつながっていたのでしょう。


今日の酒集めはこれでおしまい。
このあとホテルにチェックインしてから、例のごとく夜の街に繰り出しました。
しかしこのとき、大失態をしでかしてしまいました。
デジカメも携帯電話も、ホテルの部屋に置き忘れてきてしまっていたのです。

チェックインした後でベットに横になって20分ほど居眠りをしてしまい、ハッと気がついて頭がボケたまま急いで出かけたことがいけませんでした。



ということで、ここ伊万里をキャンプ地とさせていただきました。



翌日、昨日とはちがってなんとなく曇っていました。
まあでも、そのほうが涼しくて歩きやすいですので、吉兆だと思っていましたよ、このときは。
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伊万里は磁器の街だけあって、街中のいたるところに磁器が展示されていましたよ。
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器だけでなくて、こんなオブジェもあったりして。
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民家の軒先に置かれた傘立ても磁器でした。
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幼稚園の看板も磁器でした。
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近くで見ると、けっこう手の込んだ作りのようですね。
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こんなものまで磁器でした。
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伊万里では2時間半ほどうろついて、成果はこれだけ。
古伊万里は地酒ですが、糖添三増酒でした。
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右の六十餘洲(ろくじゅうよしゅう)は、これまでゼロカウントだった長崎県のお酒。
しかし誠に残念ながら、これまた糖添三増酒でした。
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伊万里駅へ戻って、松浦鉄道に乗車。
昨日来た道を引き返します。
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終点有田駅の一つ手前、三代橋駅で下車。
ここから有田駅へ向けて歩いて行きます。
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途中での成果はこれだけ。
焼酎“いいちこ”の蔵元さんが造った、大分県のお酒(本醸造)でした。
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あーあ、
最後の最後になって、雨が降ってきやがったよ!
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天気予報よ、九州ではこの週末は晴れるって言っていたじゃないか!
オマエが来たから降ったんだろ!

雨の中を歩いて、有田駅へ辿り着きました。
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今回の酒集めはこれで全ておしまい。
ここ有田駅から特急に乗って博多駅を目指し、新幹線に乗り換えて帰るのです。
その特急の到着時刻までにはまだ間があったので、有田駅前を少し散策してみました。

有田も磁器の街だけあって、駅周辺には磁器を売るお店がたくさんありました。
街並みやお店の様子を撮影しようかと思ったのですが、雨がひどくなってきたことから傘やかばんの取り扱いに気をとられてしまい、一枚も撮影することができませんでした。

高価なものを販売するお店だけでなく、普段使いの食器店もあって、なかなか面白いところでした。
そんな中で、ついつい気に入ってしまい、連れて帰ってきてしまったのがこちら。
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小皿と箸置き。
いずれも300円でした。
おひとりさまだから一個ずつなのか。


有田駅からは、ハウステンボス18号(みどり18号を併結)に乗車して、博多駅を目指します。
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乗り換えた博多駅の新幹線構内で、これらをget。
福岡県(右)と熊本県(左)とのカップ酒でした。
福岡県のお酒は、これが初見でした。
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そして、のぞみに乗って帰ったとさ。
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以上、カップ酒11個、一合瓶1本、270ml瓶1本、300ml瓶2本の旅でした。

佐賀県産のカップ酒と一合瓶とを合わせると8個でしたが、なんとそのうち7個が糖添三増酒という驚愕の糖添率でした。
それに、お目当てにしていた鍋島を入手することができなかったことが残念でした。
今回は、初っ端から行程確保のためにダッシュしたり、見つけたお酒が糖添三増酒ばかりだったりしたことから、肉体的にも精神的にも疲れ果てましたよ。

まあそんな中でも、これまでゼロカウントだった長崎県と福岡県とのお酒を入手することができたことが唯一の幸いでした。

【お酒】988.千代むすび カップ [31.鳥取県の酒]

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千代むすび酒造株式会社
鳥取県境港市大正町131

アルコール分/15度
原材料名/米・米麹・醸造アルコール・糖類
原料米/すべて国産
180ml
(以上、ラベルより転記)





千代むすび酒造さんのお酒は、かつて鬼太郎純吟カップとねずみ男純吟カップとを飲み比べております。
今日いただくこのお酒ですが、誠に残念ながら、糖類添加の三増酒でした。
しかし、酸味料は添加されていないみたいです。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、少し茶色がかっておりました。
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お燗をつけると、香りがはっきりしてきました。

うまみは、あれ?、やや濃いめです。
それに、醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみが豊かです。
熟成感も少し感じます。
軽い苦みもちょっとだけあるみたいですが、気にはならない程度です。
それでいて、キレはかなりよいみたいです。

酸味ははっきりしています。
すっぱさがあって、しかも鋭さを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

意外にも、甘みはひかえめでした。
かなり弱く、ほとんど感じません。
糖添三増酒にありがちなとろみのような舌触りもほとんど感じません。


酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみと鋭い酸味とがパッと広がってスッと引く、やや濃醇で辛口のお酒でした。
甘くないのは、糖類の添加量自体が少なく、よって残存糖類も少ないからでしょうか?
やや濃いめですがキレがよく、しかも酸味が効いているので、クドさは感じません。
でもその反面、コクや深みはそれほどでもないみたいでした。

【お酒】987.越前岬 本醸造 カップ [18.福井県の酒]

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田邊酒造有限会社
福井県吉田郡永平寺町松岡芝原2-24

アルコール分 15.0度以上16.0度未満
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
精米歩合 65%
内容量 180ml
(以上、ラベルより転記)




酒銘とされている越前岬は、福井県の海岸沿いにある景勝地のようです。
しかし、このお酒の蔵元さんは内陸部の、むしろ永平寺に近いところに位置しているようです。
ちょっとわかりづらいですが、右下の拡大縮小ボタンのところに永平寺が隠れています。




今日いただくこのお酒については、文献で以下のように紹介されておりました。

越前岬の名に恥じない酒をと、蔵の良心を込めて造る本醸造で、くせのない味わいが飲みあきさせない。」(※1)


蔵の良心を込めて造られたこのお酒、そろそろいただいてみたいと思います。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、少しはっきりしておりました。
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燗をつけると、お酒らしいいい香りが漂ってきました。

うまみは濃くはないですが、しっかりしています。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみですが、それほど強くはないみたいです。
香ばしさがちょっとだけあるみたいですが、麹由来でしょうか?
苦みや雑味はありません。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさも少しありますが、むしろさわやかさのほうがはっきりしています。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
でも、かなりさらっとしていて、ほんのりと感じる程度です。


さわやかな酸味が穏やかに効いた、旨ちょい甘口のお酒でした。
アル添の影響もあるのかもしれませんが、スーッとさわやかな口当たりを感じます。
濃すぎず、甘すぎず、それに角がなくて穏やかですが、飲みごたえもそこそこあります。
たしかにクセがなくて、飲み飽きしないような味わいでした。

(※1)北陸の酒蔵編集委員会編『北陸の酒蔵 銘醸50選』p.253(1996.7 能登印刷出版部)

【お酒】986.瑞泉 お手軽カップ [31.鳥取県の酒]

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有限会社高田酒造場
鳥取県岩美郡岩美町浦富1694

アルコール分15.0度以上16.0度未満
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール・糖類
180ml
(以上、カップの印刷事項より転記)




近くにある名刹・天台宗吉祥院の山号「瑞泉山」にちなんで、全品『瑞泉(ずいせん)』の銘柄で通している。」(※1)という由緒正しき酒銘のこのお酒ですが、誠に残念ながら、糖類添加の三増酒でした。
ただし、酸味料は添加されていないみたいです。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、うっすらと着いている程度でした。
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お酒の香りはよいですね。
酒臭い(←ほめ言葉です)香りがふわっとしますよ。

うまみはやや淡めですが、淡いなりにしっかりしています。
それに弱いながらも、醸し出された酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみをほんのりと感じますよ。
クドさはないので、やはり本当に酸味料は添加されていないのでしょう。
それに苦みや雑味はありません。

酸味ははっきりしています。
強くはないものの、すっぱさがはっきりしていて、しかも鋭さを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みは、あれ?
糖添なのに、むしろひかえめです。
とろみのような舌触りは、ほんのかすかに感じる程度です。


意外にも、やや淡麗で辛口のお酒でした。
クドさがなくてすっきりしていますが、弱いながらも酒臭さ(←くどいようですが、ほめ言葉です)をほんのりと感じますよ。
それに酸味がはっきりしていることで、飲みごたえもあるみたいですね。
しかも糖添なのに辛口とは、もしかして添加している糖類の量をアルコール発酵に必要最低限の量に留めているのでしょうか?
安酒好きの諸兄にとっては、そこそこ満足できる味わいだと思います。
それはオマエのことだろ!


(※1)米子今井書店企画出版室企画編集『とっとり酒蔵散歩』p.15(1998.7 米子今井書店)

【お酒】985.上撰わかさ ニューカップ [18.福井県の酒]

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株式会社わかさ富士
福井県小浜市木崎13-7

アルコール分 15度
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)醸造アルコール
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




このお酒のカップは、かつていただいた岩手県の廣喜と同じものですね。
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おそらく、酒屋向けの既製品なのでしょう。


“上撰わかさ”というお酒については、手元の文献で以下のように紹介されておりました。
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「若狭」と「若さ」をかけたその名の通り、若い活力を感じさせるやや辛口の酒。さまざまな料理にあう飲みやすさで、地元の支持を一身に受けている。」(※1)


はたしてそのとおりの味わいなのでしょうか?
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに茶色がかっていることがわかる程度でした。
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おお!
うまみはやや濃いめで、しっかりしています。
こちら久々の~!(←パンチDEデートより)、醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみをしっかりと感じます。
それでいて苦みや雑味は一切感じません。
キレもよいですね。

酸味はややはっきりしています。
軽めではあるものの、すっぱさに鋭さを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめです。
かなりさらっとした甘みを、かすかに感じる程度です。


しっかりしているもののキレがよく、酸味が効いている、やや濃醇でやや辛口のおいしいお酒でした。
キレがよく、雑味やら熟成感やらがなくて、しかも酸味がすがすがしく感じました。
この味わいは、たしかに若い活力を感じさせてくれるかもしれません。
初老の私でも、おいしくいただくことができました。


(※1)北陸の酒蔵編集委員会編『北陸の酒蔵 銘醸50選』p.327(1996.7 能登印刷出版部)

【お酒】984.トップ水雷 ちょっこし いま飲み カップ [31.鳥取県の酒]

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株式会社稲田本店
鳥取県米子市夜見町325-16

アルコール分 14.0度以上15.0度未満
原材料 米・米こうじ・醸造アルコール
180ml
(以上、カップの印刷事項より転記)
(米の産地表示なし)




このお酒ですが、“トップ水雷”という酒銘なのだとか。
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その由来について、文献には以下のような記述がありました。

トップ水雷は明治四十五年、皇太子(大正天皇)が米子の地に行幸された折に随行された東郷元帥が稲田家から酒の薦樽を贈られ、その返礼に日露戦争で活躍した新兵器「水雷」の名を命名したもので、現在の酒瓶にも東郷元帥直筆のラベルが貼られている。」(※1)

鮎正宗李白もそうだと思いますが(李白のほうはあくまでも推測ですが)、たとえ有名人といえども、何の準備もなくいきなり酒銘をつけなければならない羽目になった場合には、きっとそのときにちょうど関心があったことにひっかけて命名せざるを得ないのでしょう。

じゃ、“トップ”のほうはどういう由来なのでしょうね。
コロムビア・トップみたいなものでしょうか?
おまえたまたま思いついたから書いただけだろ!


ということで、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかについていることがわかる程度でした。
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うまみは淡めです。
やわらかいうまみをほんのりと感じる程度です。
苦みや雑味はまったくありません。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは軽めで強くはないですが、軽いなりに鋭さを少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
決してべとつかない、さらっとした甘みです。


淡麗ちょいすっぱやや甘口のおいしいお酒でした。
淡くてクセのない口当たりではあるものの、軽めの酸味がおだやかに効いていて、物足りなさはないですね。
甘みもクドくなくて、コクをちょっと添える程度でした。


(※1)米子今井書店企画出版室企画編集『とっとり酒蔵散歩』p.123(1998.7 米子今井書店)