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【お酒】890.天穏 上撰 カップテンオン [32.島根県の酒]

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板倉酒造有限会社
島根県出雲市塩冶町468

原材料名 米・米麹・醸造アルコール
アルコール分 15.0度以上16.0度未満
180ml詰
(以上、フタより転記)
(米の産地表示なし)




板倉酒造さんのお酒は、これまでに普通酒の天穏 ういらぶてんおんカップと、同じく普通酒の天穏 ぱ、る、る200カップとをいただいております。
きょういただくこのお酒も普通酒ですが、これには上撰(級別制度下における一級酒相当か?)の小印がつけられれております。
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ぱ、る、る200カップもそうでしたが、このお酒にも米の産地が表示されておりませんでした。

なお、上撰の意味については、こちらで引用した文献の記載をご参照下さい。


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ちょっとはっきりしていました。
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うまみはちょっと濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、やわらかさもちょっと感じます。
それでいて、苦みや雑味はありません。

酸味ははっきりしています。
すっぱさにやや鋭さを感じます。
さわやかさも少しあるみたいです。
刺激やピリピリ感はないようです。

甘みはややはっきりしています。
でも、かなりさらりとした甘みです。


しっかりしたうまみに酸味の効いた、やや濃醇で旨口のおいしいお酒でした。
酸味に鋭さを少し感じたものの、それが濃いめのうまみと合っているようでした。
これまでにいただいた天穏の普通酒よりも、飲みごたえを感じました。
ただ、私としては、“ぱ、る、る200カップ”のほうが角がなくておいしいのではないかと思います。

徳島県北部での酒集め [旅]

四国さんではじめて酒集めをさせていただいたのは去年の11月、愛媛県東部でのことでした。
今回は、徳島県の北側を東から西へと攻めさせていただきました。


まずは、東京駅のエキナカ(はせがわ酒店グランスタ店)で、寝酒を一杯やっちゃったりなんかしちゃったりして。
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東京駅の八重洲口から、ドリーム徳島号に乗車しました。
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翌朝、鳴門のうず潮を見ることができましたよ。
あたしゃ天気予報に出てくる台風の雲みたいなやつだろうと勝手に想像していたのですが、案外かわいいものでした。
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着いたのは、徳島駅。
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乗車する列車の発車時刻までまだ間がありましたので、コンビニを回りながら散策をしてみました。

天神さんで旅の安全をお願いし、
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久々のジェシーにお目にかかることもできました。
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これって、1979年からここに貼ってあるのかな?

コンビニを回って、芳水の良撰(佳撰クラスか?)と上撰とを入手。
残念ながら、いずれも糖添でした。
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この芳水2種は、今回の旅で最も頻繁に出会ったお酒でした。

徳島駅の建物は、新しくて立派ですね。
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ですが、ホームにはなつかしい雰囲気が漂っておりました。
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留置線には気動車がいっぱい。
かなり広く感じるのは、架線やその支柱が無いからでしょうか?
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徳島駅からは、新型気動車1500形に乗車。
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30分ほど乗って、着いたのは鳴門線の鳴門駅。
今朝、うず潮を見た海の近くです。
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今にも雨が降り出しそうな天候でした。
そのせいか湿度が高く、早足で歩き回ると蒸し暑く感じました。

しかし、川の上を渡ると、川風が涼しくて気持ちよかったんだな。
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鳴門周辺での成果はこちら。
鳴門鯛のカップ酒(右)を入手したいがために鳴門へ来たのですが、簡単に入手することができました。
しかもこのカップ酒、この後、徳島市内でも、それに県西部でもけっこう頻繁に見かけましたよ。
金陵(中央)は香川県のお酒ですが、お燗瓶を見つけたので入手しました。
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瓢太閤は、純米吟醸の一合瓶を入手しました。
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眉山は同じデザインで三色あったのですが、品質表示が同じだったことから、緑色だけを入手しました。
右のカップ酒は広島県のスーパーが企画した商品らしいのですが、櫻正宗が造った三増酒(糖類酸味料フル添加)でした。
宮水発見蔵たる(異説もあるようです。)灘の名家櫻正宗が、今でも三増酒を造っているとは驚きでした。
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うどん!
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ん、うまい。


鳴門駅から2駅分歩いてきて、着いたのは金比羅前駅。
片面ホームにちょっとした屋根がついているだけの駅でした。
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金比羅前駅と名乗るだけあって、駅前には金刀比羅神社がありましたよ。
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この階段を見て登りたくなったのですが、列車の時刻が迫っていたことから、断念しました。
ウソだ逃げたんだろ!


金比羅前駅からは、普通列車池谷(いけのたに)行に乗車。
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池谷駅で徳島行に乗りかえ。
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徳島駅の一つ手前、佐古駅にて下車。
ここから徳島駅までの間にあるスーパーを潰します。
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ですが、この間の成果はゼロでした


徳島駅の近くにある、阿波おどり会館までやってきました。
今朝立ち寄った天神さんの隣です。
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阿波おどり会館にて、みやげ物のお酒を入手。
右の箱に入ったカップ酒は、純米酒と三増酒との抱き合わせ販売でした。
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駅に戻って、金陵のカップ酒を入手。
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徳島駅の北側には、徳島城の城跡がありました。
そこを歩いていたところ、アオサギの群れ(と思われる集団)を発見しました。
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この姿は、きっとアオサギでしょう。
私はこれまでに、アオサギは単独でいるところしか見たことがありませんでした。
というか、そもそも群れる鳥という認識がありませんでしたので、驚きでした。

ですがね、この集団のそばに近寄ると、オトシモノのニオイが強烈でしたよ。


今日の酒集めはこれまで。

“居酒屋”という名前のお店(もちろん居酒屋です。)へ伺いました。
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地元のお酒を、とお願いしたところ、勧められたのがこの旭若松。
純米酒で無濾過の生原酒です。
生なので要冷蔵のはずですが、熟成を促進するためにあえて常温で供しているのだとか。
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酒臭くて(←ほめ言葉です)、熟成感が豊かで、それにちょっと辛口でした。
苦みや雑味はまったくなく、それにキレほどほどによくて、しつこくは感じませんでした。
一般的な口当たりのよい生酒のイメージとは全くちがう、とても味わい深いおいしいお酒でした。

これも旭若松の純米無濾過生原酒。
原料も造りも先ほどのものと全く同じなのですが、こちらはやや甘口。
仕込んだタンク毎に生じた個体差を、ブレンドすることなくそのまま瓶詰めしているのだそうです。
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赤字で2号と手書きされていますが、2号タンクの意味なのだとか。
たしかにこちらはちょっと甘めでした。
それに、これは私の感想ですが、こちらのほうが酸味がちょっとはっきりしているように感じましたよ。
でも、これもやっぱりしっかりしたおいしいお酒でした。

お料理もいくつかいただいたのですが、出てきた端から箸をつけてしまいました。
唯一撮影することができたのが、このキスの天ぷらのみ。
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肉厚ではあるものの、繊細な味わいのおいしい天ぷらでした。

〆に選んだのは、“亀齢”の“八九(はちく)”。
広島のお酒です。
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五段仕込で、しかも麹の使用割合が米全体の89%を占めているのだとか。

この八九ですが、その辺で売っている八九とはちがうのだよ!、その辺で売っている八九とは!(←ランバ・ラル風に)
では、いったい何がちがうのでしょうか?
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製造年月が、“25.3”と表示されております。
すなわち、3年前に造られたお酒を、このお店で熟成させたものなのだそうです。
かなりしっかりしていましたが、けっして老ねた感じはなく、酸も雑味もありませんでした。
それに五段仕込と聞いて超甘口かと思ったのですが、ほんのりと感じる程度でした。


“居酒屋”さんでは、しっかりした味わいのお酒を三種、堪能させていただきました。
きちんと管理して熟成させれば、生酒であってもおいしく仕上がるのですね。
このことは、来る日も来る日も家で一人静かにカップ酒をすすっているだけでは、決してわからないでしょう。



いいか、よく聞け!
ここをキャンプ地とする!



翌日は、徳島駅から徳島線の各駅停車に乗車。
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徳島線は、徳島県の西の端から東の端へと流れる吉野川に沿って走っています。
つまり、これに乗ると、徳島県を横断することができるわけです。

徳島線は全線にわたって単線のため、こんなふうにしょっちゅう交換待ちをするんですよ。
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この日の天候はあまりよろしくはなく、雨が降ったり止んだりでした。
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当初の予定では、ここ穴吹駅で降りて吉野川を渡り、駅の対岸を攻める予定でした。
スーパーが数件あり、道の駅もあれば卯建(うだつ:屋根の上に建てられた防火壁のこと)が上る街並みもあって、散策にはもってこいの場所だと思ったからです。
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しかし、雨が降る中を傘をさしつつ吉野川にかかる長い橋を渡るのは危険だろうと判断し、断念しました。

まあでも、穴吹駅の停車中に卯建を見ることができたので、これでよしとしておきましょう。
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穴吹駅を通過して、最初に降りたのは貞光駅。
ここまで徳島駅から50km弱を、2時間ちょっとかけての行程でした。
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貞光駅の周辺を歩いていたところ、面白い建物を見つけました。
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どうやら、映画館のようです。
休館と表示されておりましたが、実際に営業しているのかどうかはわかりませんでした。
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貞光での成果はこちら。
鳴門鯛の吟醸生貯と、司牡丹の純米生貯とを入手。
いずれも300ml瓶でした。
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道の駅では、司菊のカップ酒を2種類(抱き合わせ販売)を入手しました。
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貞光駅から、さらに西へ進みます。
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着いたのは、阿波加茂駅。
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そろそろ生酒を入手しても大丈夫だろうと判断し、芳水の吟醸生酒(一合瓶)を入手しました。
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阿波加茂駅からは、特急剣山(つるぎさん)に乗車。
このキハ185系は、この旅で乗ることができた唯一の国鉄型気動車でした。
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降りたのは、阿波池田駅。
本日の最終目的地です。
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阿波池田駅の周辺は、“サラダ”という地名なのだとか。
野菜好きの人が多いのでしょうか?
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池田には、蔵元さんがいくつかあるみたいです。
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みんな閉まっておりました。

池田での成果はこちら。
これは冷やしていただく純米酒のようです。
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カップ酒は5つ見つけましたが、そのうち3個が糖添という体たらく残念な結果でした。
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しかも今小町に関しては、良撰(下中央;佳撰クラスか?)は糖類添加・酸味料添加なしなのに、上撰(下左)には糖類酸味料フル添加という、これまでに出会ったことがないパターンのやつでした。


これで全行程を終了しました。
阿波池田駅から特急南風に乗り、岡山駅でのぞみに乗りかえて帰ったとさ。
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以上、カップ酒16個(うち糖添三増酒7個)、一合瓶6本、300ml瓶2本の旅でした。
酒の成果はまずまずでしたが、キハ40・47に一度も乗ることができなかったのが残念でした。

【お酒】889.李白 上撰 お燗瓶 180ml [32.島根県の酒]

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李白酒造有限会社
島根県松江市石橋町335番地
180ml詰
(以上、瓶の印刷事項より転記)

アルコール分15.0度以上16.0度未満
〈原材料名〉米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
(以上、王冠より転記)




酒名は、唐の時代の詩人、李白から。大酒飲みだったと言われる李白は、酒を愛する人々の気持ちを代弁するような、酒を讃える詩を数多く書いた。」(※1)という、李白です。
しかもこの蔵元さんの「仕込み水は、文久3(1863)年に作られた2つの大井戸の水を創業以来使用。中硬水でやや味わいを感じる水だ。」(※2)とのこと。

文久三年!/ 金八先生!!/(←大きめの音が出ます)
オマエどうせ、いつかこのネタを使おうと思って、文久三年が文献に出てくるのをずっと待っていたんだろ!


そんな李白酒造さんですが(どんなだよ!)、蔵元さんのWebsiteによれば、“李白”の酒銘は蔵元さんご自身が考案したものではなく、松江市出身の政治家 若槻礼次郎(第25・28代内閣総理大臣)によって命名されたものなのだとか。

これってさ、鮎正宗の酒銘をつけた宮様の例がそうであったように、若槻礼次郎が酒銘をつけてくれと頼まれた時期が、たまたま李白の詩をかじっていた頃だったってだけじゃないの?。


そんな邪推をしていはいけません。
李白は、島根県のお酒の中でも、雑誌の酒特集では常連と言ってもよいほど有名なお酒ですものね。
それはきっと、おいしいお酒だからでしょう。

ですが、そうやってもてはやされているのは、特定名称酒ばかりです。
一方、今日いただくこのお酒は、上撰クラス(旧制度下における一級酒相当)の普通酒です。
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この王冠は、たしか十旭日の上撰お燗瓶で用いられていたものと同じ王冠ですね。
きっとこれは、あらかじめこういう印刷を施した既製品なのでしょう。


比較的高価な特定名称酒がおいしいのは、そりゃアタリマエのことです。
おそらく地元の人たちに向けて販売されていると思われるこの普通酒も、はたしておいしいお酒なのでしょうか?
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ちょっと着いているのがわかる程度でした。
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うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、やわらかさも感じます。
ほんの少しですが、熟成感と軽い苦みともあるみたいです。

酸味はややはっきりしています。
角のないすっぱさに、深みを感じます。
さわやかさもちょっとだけあるみたいです。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめです。
ちょっとあるみたいですが、前には出てきていないみたいです。


しっかりしたうまみに深みを感じる酸味の、やや濃醇で旨やや辛口のおいしいお酒でした。
しっかりしていて、キレもそれほどでみないみたいですが、それでいてクドさを全く感じませんでした。
これは、酸味と軽い苦みとが効いているからかもしれません。
飲み応えがあるものの、飲み飽きしないお酒だと思います。
李白は、普通酒もおいしいお酒でした。


(※1)pen 2013年12月1日号(No.349) p.65(阪急コミュニケーションズ)
(※2)石原美和『しまね酒楽探訪』p.18(2013.10 今井出版)

【お酒】888.石陽日本海 上撰 カップ [32.島根県の酒]

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日本海酒造株式会社
島根県浜田市三隅町湊浦80

原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類
アルコール分 15度
180ml詰
(以上、フタより転記)




日本海酒造さんのお酒は、かつて石陽日本海の佳撰カップ(普通酒)をいただいております。
今日いただくこのお酒も普通酒ですが、こちらは上撰です。

“佳撰と上撰との関係は、かつての級別制度下における二級酒と一級酒とのそれに相当するものである。”
と、これまで漫然と書いてまいりました。
ですが、ここで一度、文献の記述を確認しておこうと思います。

小印(こじるし)

 清酒製造業者が生産品の区別をつけるためとか、特殊商品であることを表現するために、主銘柄の上につける語を小印という。例えば金冠〇〇とか黒松〇〇とかの金冠、黒松は小印である。また、平成4年4月に級別がすべて廃止となって、級別にかわる商品ランクの表示として、特撰(とくせん)・上撰(じょうせん)・佳撰(かせん)などの呼称で表示するようになった。この呼称は大手メーカーが中心となって決めたもので、公的な呼称ではないため、全国統一の呼称ではない。このような呼称表示も小印になる。」(※1)

佳撰/上撰の表示は、大手メーカーの格付けに倣って普及したものであって公的な呼称ではないが、その由来はかつての級別制度にあることがわかりました。


そんなかつての一級酒に相当すると思われるこの上撰ですが、残念ながら糖類添加の三増酒でした。
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しかし、酸味料は添加されていないみたいです。


ここからは、私の推測です。

級別制度が採られていた頃には、大手蔵でも中小蔵でも、糖類添加が盛んに実施されていたと思います。
その級別制度の下では、糖類添加の三増酒であっても一級と認められていた(糖類添加の有無は一級認定の要件とは無関係だった)のではないでしょうか?
それ故、級別制度が廃止されて久しい今日においても、当時の糖添三増一級酒が上撰と名称を変えて残存している例が少なからずあるのではないかと思うのです。

この点については、今後の調査の課題とさせていただきたいと思います。
要するに、まだ調べていないってことなんだな!


それでは、この糖添上撰酒をいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、佳撰と同じくほとんどわからないくらいでした。
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うまみはやや淡めです。
淡めですが、クドさをちょっと感じるうまみです。
それに、苦みもちょっとあるみたいです。

酸味はややひかえめです。
すっぱさとさわやかさとを少し感じる程度です。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
とろみのような舌ざわりを少し感じる甘みです。


やや淡麗でやや甘口のお酒でした。
佳撰よりも酸味と苦みとがひかえめなせいか、味に角がないみたいでした。
うまみははっきりしていましたが、ちょっとくどいかな。
酸味料は添加されていないはずなんですけれどね。
もしかしたら、このクドさには甘みが影響しているのかもしれません。

(※1)灘酒研究会編『改訂 灘の酒 用語集』p.260(1997.10 灘酒研究会)

【お酒】887.十旭日(じゅうじあさひ) 本醸造 カップ [32.島根県の酒]

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旭日酒造有限会社
島根県出雲市今市町662

アルコール分15.0度以上16.0度未満
原材料名 米・米麹・醸造アルコール
精米歩合 70%
原料米は全て国産
180ml詰
(以上、カップに貼られたラベルより転記)




旭日酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
十旭日(じゅうじあさひ) 上撰カップ(普通酒)
十旭日 ナイスデイアサヒ カップ(普通酒)
十旭日 上撰お燗瓶(普通酒)
今日いただくこのお酒は、本醸造のカップ酒です。


本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かなりはっきりしていますね。
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煎茶か、あるいはなんかの検査みたいな・・・。
バカじゃないの!


うまみはやっぱり濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、熟成感と香ばしさとを少し感じます。
それに、軽い苦みがちょっとあるみたいです。

酸味は意外にもややひかえめです。
すっぱさはそれほど目立ちません。
ですが、燗が冷めてくるにつれて、ちょっと出てきました。

甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとした甘みです。


うまみが豊かで飲み応えがある、濃醇旨やや甘口のおいしいお酒でした。
これまでにいただいた普通酒もしっかりした味わいでしたが、それらよりも濃いめでした。
酸味がややひかえめではあるものの、軽い苦みがちょっとあって、それがうまみとうまく合っているように感じました。
また、甘みは普通酒よりも、この本醸造のほうがはっきりしていると思います。

【お酒】886.天穏 ぱ、る、る 200 カップ [32.島根県の酒]

(2016/05/24追記:内容量の表示を訂正しました。)

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板倉酒造有限会社
島根県出雲市塩冶町468

アルコール分/15.0度以上16.0度未満
原材料名/米・米麹・醸造アルコール
200ml
(以上、カップの印刷事項より転記)
(米の産地表示なし)




板倉酒造さんのお酒は、かつて天穏の普通酒 ういらぶてんおん カップをいただいております。
今日いただくこのお酒も、普通酒です。
いずれも糖類や酸味料は添加されておりませんでした。
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ういらぶてんおんは14-15度で180mlでしたが、こちらは15-16度で200mlでした。
お米の産地が表示されていないのは、ルール違反ですね(※1)。


味のちがいを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、はっきりしています。
ういらぶてんおんよりも、ちょっと濃いめでしょうか?
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うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、熟成感をちょっと感じます。
それでいてキレがよく、スッと引きます。
また、苦みや雑味はまったくありません。

酸味はややはっきりしています。
さわやかさが主で、角のないすっぱさを少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
べとつかない、さらっとした甘みを感じます。


しっかりしたうまみに甘みがコクを添え、軽い熟成感が深みをもたらす、やや濃醇で旨口のおいしいお酒でした。
ういらぶてんおんほど、甘みが前に出ていないようです。
それに、ういらぶてんおんより深い味わいですね。
それでいてキレがよく、クドさがまったくありません。
ういらぶてんおんもおいしいお酒でしたが、これもまたおいしいと思います。


(※1)米穀等の取引等に係る情報の記録及び産地情報の伝達に関する法律(平成21年4月24日法律第26号)8条1項

【お酒】885.菊弥栄 本醸造 300ml [32.島根県の酒]

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株式会社岡田屋本店
島根県益田市染羽町5-7

原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
アルコール分 15度以上16度未満
精米歩合 68%
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




岡田屋本店さんのお酒は、かつて糖添三増酒の菊弥栄 陽気にいこうよ 陽気カップ芳醇 200mlをいただいております。
今日いただくこのお酒は、本醸造です。


本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、透明でした。
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うまみは淡めですが、淡いなりにしっかりしています。
やわらかいうまみとともに、軽い苦みをちょっと感じます。
他に雑味はありません。

酸味はややひかえめです。
さわやかさを少し、そしてすっぱさをわずかに感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとした甘みです。


やわらかいうまみとさらっとした甘みとを、軽い苦みがうまくまとめている、淡麗やや甘口のお酒でした。
もし軽い苦みがないと、きっと甘すぎて、しかも薄っぺらくなってしまうことでしょう。
きれいでバランスのよい味わいです。
しかしまあなんですねぇ、私としては、もう少し面白味がほしいところでした。
オマエのブログだって、面白味のかけらもなくて薄っぺらいじゃないか!

【お酒】884.國盛 大吟醸にごり酒 300ml [23.愛知県の酒]

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中埜酒造株式会社
愛知県半田市東本町二丁目24番地

アルコール分/14度
精米歩合50%
原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




江戸時代後期には、灘に次いで江戸への出荷量第二位を誇った中国酒
その流れを汲むと思われる尾州半田の中埜酒造さんのお酒は、かつて國盛の辛口カップ(普通酒)と、國盛の上撰御神酒180ml(これも普通酒)とをいただいております。
今日いただくこのお酒ですが、“大吟醸(しかも純米ではなくてアル添)のにごり酒”なのだとか。


大吟醸のにごり酒って、めずらしいのではないでしょうか?
少ない知識で恐縮ではございますが、私が知る限りでは、清龍酒造さん(埼玉県蓮田市)が冬期限定で出していらっしゃるものがあるくらいです。

そもそも、一般的に言って、大吟醸とはいったいどんな味わいがするお酒なのでしょうか?
これについて、文献には以下のような記述がありました。
 原料米の精白度を高めていくと、米に残っている成分はデンプン以外、きわめて少なくなる。精米歩合が60%以下の吟醸酒では、口当たりの優しい、柔らかな感触が生じ、全体的に軽妙で繊細な酒質になる。
 さらに50%以下の大吟醸酒に至ると、その傾向はよりはっきりとする。」(※1)

一方、にごり酒については、別の文献に「にごりの部分からくるとろりとしたなめらかな舌ざわりと、甘みのある濃密な味わいは、他の日本酒とは違う独特の魅力をたたえた酒といえるでしょう。」(※2)との記述がありました。

一概には言えないかもしれませんが、この両者の性質は、なんとなく相反するもののような気がします。
今日いただくこのお酒の蔵元さんは、これらをはたしてどのようにうまくまとめているのでしょうか?
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。

冷やして飲めとラベルに書いてありますので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
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おりの量は、全体の二割程度といった感じでしょうか?
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お酒の色は、ほぼ白色でした。
見た目では、それほど濃厚ではなさそうですね。
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吟醸香は、ほとんどないですね。
それに、おりのざらつきは全くなく、さっぱりした口当たりです。

うまみはやや淡めです。
お米のうまみをほんのりと感じる程度です。
一方で、苦みや雑味はまったくありません。

酸味はややはっきりしています。
乳酸菌飲料みたいなすっぱさを少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
さらっとした甘みを感じます。


甘さひかえめで濃いめのカルピスみたいな、やや甘口のお酒でした。
この甘みは、上撰御神酒に似ていますね。
おりのざらつきがまったくなく、苦みや雑味もありません。
しかも乳酸菌飲料みたいな酸味が効いていて、とてもさっぱりしています。
これは日本のお酒が苦手な人でも、きっとおいしくいただけることでしょう。

ただね、大吟醸の繊細さも、それににごり酒の味わい深さも、双方ともうまく活かされていないように思いました。
それに私のような安酒好みには、到底似合わないお酒だと思います。
蔵元さんだって、オマエなんかには飲んでもらいたくないだろうよ!

(※1)松崎晴雄『日本酒をまるごと楽しむ!』p.23(2007.1 新風舎)
(※2)松崎晴雄『日本酒のテキスト 1 香りや味わいとその造り方』p.54(2001.8 同友館)

【お酒】883.石陽日本海 佳撰 カップ [32.島根県の酒]

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日本海酒造株式会社
島根県浜田市三隅町湊浦80

原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類
アルコール分/15度以上16度未満
180ml詰
(以上、フタに貼られたラベルより転記)




島根県浜田に蔵を置く日本海酒造さんについて、文献では以下のように紹介されておりました。
清らかな三隅川が流れ、水澄みの里と呼ばれる浜田市三隅町にある日本海酒造。その名の通り、すぐ近くに日本海が望める。山にも海にも程近い立地にある酒蔵は、明治21(1888)年に創業。昔ながらの木造の建物の中には井戸が二つあり、それぞれ水脈が異なる。海に近いほうの井戸は硬度が高く、遠い方の水質は軟らかいそうだ。その2種類の水に三隅の伏流水をブレンドし、さまざまなタイプの日本酒を造り出している。」(※1)

海にも山にも程近い立地ということは、そこで造られたお酒は海の幸にも山の幸にもよく合う味わいなのでしょうか?
しかし、まことに残念ながら、今日いただくこのお酒は糖類添加の三増酒でした。
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せめておいしいお酒であることを願いつつ、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほんのわずかに着いている程度でした。
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最初に酸味を感じます。
かなりはっきりしています。
すっぱさとさわやかさとがあって、しかもちょいピリです。

うまみは淡めです。
というか、かなり薄い感じがします。
また、香ばしさがほんのわずかにあるみたいです。
その反面、苦みはややはっきりしています。

甘みはややはっきりしています。
三増酒にありがちなとろみのような舌触りは、それほどはっきりしていないみたいです。


酸味と苦みとがはっきりした、淡麗苦やや甘口のお酒でした。
これは酸味と苦みとを味わう(?)お酒でしょう。
海のものには合うかもしれませんが、山のものにはどうかと思います。
私としては、飲みにくさを感じました。


(※1)石原美和『しまね酒楽探訪』p.80(2013.10 今井出版)

【お酒】882.カップ秀鳳 [06.山形県の酒]

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有限会社秀鳳酒造場
山形県山形市山家町一丁目6-6

アルコール分15度
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
180ml詰
(以上、フタより転記)




秀鳳酒造場さんのお酒は、かつて本醸造の本格辛口庄五郎300mlをいただいております。
今日いただくこのお酒は、どうやら普通酒のようです。


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、なかなかよい色をしております。
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燗をつけると、甘酸っぱい香りが出てきました。
さくらんぼの香りに似ているかもしれません。

うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみとともに、やわらかさも感じます。
それに、熟成感もちょっとあるみたいです。
ですがキレがよく、スッと引いていきます。
苦みや雑味はありません。

酸味はややひかえめです。
すっぱさはほとんどなく、さわやかさをちょっと感じる程度です。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめです。
弱めですが、その存在はわかります。


甘酸っぱい香りとうまみの深みとで勝負する、やや濃醇で旨やや辛口のおいしいお酒でした。
酸味や甘みがややひかえめではあるものの、うまみにクドさがありません。
それどころか、深みすら感じます。
これ、うまいね!