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【お酒】655.木戸泉 特別純米 山田錦 カップ [12.千葉県の酒]

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木戸泉酒造株式会社
千葉県いすみ市大原7635-1

アルコール分/14度以上15度未満
原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)
原料米/山田錦
精米歩合/60%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




今からおよそ二年前に、私はこのブログをはじめました。
その際、ブログ開設の辞に続けて最初に書いたお酒の記事で、木戸泉さんの特別純米酒“醍醐”を紹介させていただきました。

顧みるに、当時はただ、“仕事中に(サボりで)立ち寄ったスーパーなんかで偶然に出会ったお酒を紹介して、その感想を適当に書いておけばいい。”という、気軽な気もちで書き始めたのでした。
しかし、書いているうちにお酒について知らないことや不思議なことがいろいろと出てきて、それを調べてまとめることが楽しくなり、ついついt調子に乗ってしまいました。
それに、新たな酒を求めて地方へ出かけ、酒代やら旅費やら飲み食いやらで、さんざん身銭を切りましたよ。
なくしたのは、金だけじゃないだろ。

はたして、こんな不健全な趣味が、いつまで続くことやら。
でも、ほかに楽しみがないから、きっとこれからも書き続けるんだろうなぁ。


今日いただくこのお酒も特別純米酒ですが、こちらはアルコール度数14-15度と、やや低めです。
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ということは、加水がやや多めということでしょうか。


上記初回記事でも紹介しましたが、木戸泉さんは、酒母(酛)の仕込みに“高温山廃仕込”なる手法を採用しているのだとか。

生酛系酒母の仕込みは通常、六~八度Cという低温で行われ」るようです。
これは「有用乳酸菌は七度C前後の低温でも生えるのに対して、悪玉乳酸菌は一〇度C以上でないと生えない」からとのこと(※1)。
(なお、速醸酛の場合は「仕込み温度は一八~二〇度Cが一般的だが、徐々に温度を下げていき三日目に一〇度C程度にする。」のだとか。(※2))

しかし、高温山廃仕込の場合には「酒母を55度で仕込み糖化を促した後、乳酸菌、酵母菌を植えつける」のだそうです。
この手法によると「失敗すれば雑菌だらけか、酢になってしまうでしょうが、そこが杜氏の腕なのです。コクと米の香りの生きた日本酒が出来るのですぞ!」(中略)「これは、かなりの型破りの醸造法です。発酵途中の甘酸っぱい原酒を口に含むと、それはもう自ずと目が細まる絶佳の醍醐味。」なのだとか(※3)。

そういえば、生酛の原型と言われるものに、室町時代に奈良で生まれた“菩提酛”という手法があるのですが、それを現代に再現なさった方の話には「正暦寺菩提酛は夏場に造る夏酒であることと、第1段階で蒸し米ではなく生米を使うことがポイント。菩提酛造りそのものは冬に行いましたが、酒母づくりの第1段階の温度は夏場と同じ30度に設定したので、腐らせることのないよう、交替で徹夜しながら管理にあたりました」とあったのを思い出しました(※4)。

高温山廃仕込と菩提酛とは直接には関係がないかもしれませんし、あくまでもこれは私の予想ですが、酒母の低温での仕込が普及したのは寒造りが確立した江戸後期からであって、それ以前は比較的高温で仕込まれていたのかもしれませんね。
もしこれが正しければ、この高温山廃仕込で仕込んだお酒は、古式で仕込んだものに近い味になっているのかもしれません。


大変申し訳ございません。
またしても、ついつい調子に乗ってしまいました。
そろそろいただいてみたいと思います。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ややはっきりしているといった程度でしょうか。
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うまみは濃いめで、しっかりしています。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみが豊かです。
それに、香ばしさがわずかにあるようです。
でも、キレがよくて、スッと引いていきます。
飲み始めは苦味を感じませんでしたが、ちょっとではあるものの次第に苦みが出てきました。

酸味はけっこう豊かです。
これが高温山廃仕込の特徴でしょうか?
すっぱさが豊かですが、角がなくてまろやかなすっぱさです。
刺激やピリピリ感はないですね。

甘みはひかえめですが、それでも少し感じます。
べとついた感じはなく、さらっとしています。


しっかりしているがキレのよいうまみと、まろやかな酸味とが豊かな、濃醇旨口のおいしいお酒でした。
上で“加水多めか?”と書きましたが、味としてはちょうどよいと思います。
私としては、16.5度の醍醐よりも、こちらのほうがおいしいと思います。


(※1)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.130(2000.4 柴田書店)
(※2)(※1)p.134-135
(※3)安藤三佐夫編著『千葉の地酒とうまい肴』p.50(2013.4 彩流社)
(※4)『酒処の亭主は菩提もと開発者 奈良の酒を知り尽くした男 山中信介さん』p.26(月刊大和路ならら 2012年11月号 地域情報ネットワーク株式会社)

【お酒】654.腰古井 淡麗辛口 300ml [12.千葉県の酒]

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吉野酒造株式会社
千葉県勝浦市植野571

原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
アルコール分14度以上15度未満
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




吉野酒造さんのお酒は、かつて腰古井の生貯蔵酒をいただいております。
今日いただくこのお酒は、“淡麗辛口”と銘打たれた普通酒です。
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アルコール度数がやや低いことから冷用かとも思ったのですが、そのような表示はありませんでした。
というわけで、普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほぼ無色のようでした。
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一口含むと、ちょっとだけですが、フレッシュな風味を感じました。

うまみはたしかに淡めでした。
淡いものの、やわらかいうまみの中に、醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみを少し感じました。
また、苦みと香ばしさとが少しあるようです。
特に香ばしさのほうは、いただいたあとも口の中に残りました。

酸味はけっこうはっきりしています。
すっぱさが豊かで、さわやかさも少し感じました。
刺激やピリピリ感はないみたいです。

甘みもやはりひかえめでしたが、その存在はわかりました。
わずかにあって、コクを添えています。


淡めのうまみに、酸味がしっかりした、淡麗やや辛口のお酒でした。
海のものと合わせるには、こういう味わいのほうがよいのでしょうか?
私としては、うまみがもう少ししっかりしていたほうがよいかな、と感じました。
“淡麗”って書いてあるんだからさ、だったら買うなよ!

【お酒】653.七笑(ななわらい) 白梅 300ml [20.長野県の酒]

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七笑酒造株式会社
長野県木曽郡木曽町福島5135

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
アルコール分 15度
300ml詰
(以上、ラベルより転記)




木曽の蔵元である七笑酒造さんのお酒は、かつて普通酒のカップ酒と、普通酒の紅梅をいただいております。
今日いただくこの“白梅”も、紅梅と同様に普通酒です。
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しかし、こちらの白梅のほうが、紅梅よりもたしか20円~30円くらい安く販売されていました。
ということは、紅梅が上撰相当(旧制度下における一級酒)で、この白梅が佳撰相当(二級酒)のお酒ということでしょうか。


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、無色透明でした。
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うまみは淡めです。
酒臭さはまったくなくて、むしろやわらかいうまみを感じます。
ほんのわずかですが、吟醸酒のような苦みを感じました。

酸味はけっこうはっきりしています。
すっぱさが豊かな酸味です。
刺激やピリピリ感はないみたいです。

あまみはややひかえめといったところでしょうか。
ですが、その存在ははっきりしています。
これがお酒の味にコクを添えているようです。


豊かな酸味とやわらかいうまみとに、ひかえめの甘みがコクを添える、やや淡麗でやや辛口のおいしいお酒でした。
紅梅とはうまみは同じのようですが、甘みがはっきりしている分、紅梅よりもややマイルドではないかと思います。
それでいて酸味がしっかりしているので、甘くは感じませんでした。
まあでも、実際に飲み比べてみないと、正確なところはわからないでしょうな。
飲み比べたら、ぜんぜんちがっているかもな。

【お酒】652.黒松 大東一 カップ [30.和歌山県の酒]

(2015/08/29追記:より正確な表現にすべく、文章を一部修正しました。)

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田端酒造株式会社A
和歌山市木広町五丁目2-15

アルコール分 15.0度以上16.0度未満
原材料名 米(国産)米麹(国産米)醸造アルコール
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




先日、和歌山市内で酒集めをした際に見つけたお酒です。
品質表示から判断するに、このお酒は普通酒です。
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ネット上の情報によれば、田端酒造さんはかつて灘五郷の一つ、魚崎郷にも蔵を持っていらっしゃったようですね。

手元にあった文献では、今の剣菱さんの蔵がある場所と道路を挟んだ南側に「田端酒造㈱灘工場」があって、“惣代”というお酒を造っていらっしゃった旨が紹介されていました。(※1)
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(これはその剣菱さんの蔵です。)

私は、このすぐ近くにあるローソンは何度か利用したことがあったのですが、まさかここにもかつて酒蔵があったとは知りませんでした。
今は宅地化されているみたいですが、その原因はやはり震災か、あるいはいわゆる“日本酒離れ”の影響でしょうか?。


とまあ、和歌山のお酒に関してはほとんど情報を持っていないことをごまかしたところで、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ちょっと目立つ程度です。



うまみはやや濃いめで、しっかりしています。
それほど強くはないですが、醸し出された酒臭いうまみ(←ほめ言葉です)を感じます。
それに、わずかですが、香ばしさと軽い苦みとを感じました。

うまみに反して、酸味はひかえめでした。
すっぱさはなくて、スーッとした清涼感をほんのわずかに感じる程度でした。
刺激やピリピリ感はありませんでした。

甘みはややはっきりしていました。
さらっとしていて、べとつかない甘みです。


しっかりしたうまみに甘みがコクを添える、やや濃醇で旨口のおいしいお酒でした。
やや濃醇ですが、酸味がひかえめなせいか、軽い口当たりに仕上がっています。
これはいけるのではないでしょうか。


(※1)『灘の酒博物館』巻末折込図より(1983.10 講談社)

【お酒】651.國盛 辛口 カップ [23.愛知県の酒]

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中埜酒造株式会社
愛知県半田市東本町2丁目24番地

原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
アルコール分13度
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




愛知県の知多半島一帯は、江戸時代中後期に“中国酒”を生産し、灘に次ぐ銘醸地として栄えた場所です。
特に半田には多くの醸造家が集中し、その中でも中野家(中埜家)は、小鈴谷村(現常滑市)の盛田家とともに中国酒醸造家の双璧をなしたようです。
なお、中国酒のことについてはかつてこちらでまとめておりますので、ご覧ください


ところで、上記リンク先で紹介した文献によれば、中国酒が江戸で珍重されたのは江戸中期以降とされています。
一方、中埜酒造さんのWebsiteによれば、中埜酒造さんの創業は弘化元年(1844年)の江戸末期とされています。
ということは、半田で酒造業を営んでいた中埜家と、今日いただく中埜酒造さんのルーツとは異なるのでしょうか?。
この点について明確に記述した文献にはまだ出会っておりませんが、以下の記述がヒントになりそうです。

半田村の中野又左衛門は文化八年に酒粕を原料とする製酢業(現在のミツカン酢:ブログ筆者注記)に進出した。天保九年分以降保存されている同家の勘定帳は酢屋・酒屋・利息金・田地の四項目に分かれているが、利益の大半が酢屋からのものである。」(中略)「しかし文久三年(1863年:ブログ筆者注記)には酒蔵を一族の者に売却してしまった。」(※1)

これは私の予想ですが、おそらくこの“売却後”に紆余曲折があって、酒造業が再び中埜家の下に落ち着いたのではないかと思います。
それをにおわせるWeb上の記事はあったのですが、私はまだその内容を裏付ける文献に出会うことができておりませんので、断定的なことを書くのは(創業年と売却年とのくいちがいを含めて)もっと詳しく調べてからにしたいと思います。


いずれにせよ、中国酒の流れを汲むと思われる中埜酒造さんのお酒を、今日はいただくこととします。
品質表示から判断するに普通酒ですが、アルコール度数が13度といささか低め(ということは加水多め=味は薄め?)であることが気になります。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほとんどわからない程度です。
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やはりうまみは淡めでした。
でも、ややはっきりしているようです。
酒臭さはそれほどでもなく、むしろうまみ自体はやわらかい感じがします。
しかしこのお酒、苦みがけっこうはっきりしています。
でも、香ばしさを伴う苦みであって、決していやな苦みではないですね。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさと清涼感とを伴う酸味です。
それに、ほんのわずかですが、ピリッとしたものを感じました。

辛口と銘打たれてはおりますが、甘みは強くはないものの、けっこうはっきりしています。
べとついた感じのない、さらっとした甘みです。


苦みと酸味とがアクセントの、淡麗やや甘で苦口のお酒でした。
“辛口=甘くない”というよりも、甘みはけっこうあるけれども苦みと酸味とが辛さを感じさせているようです。
でも、くどいようですが、決していやな苦みではないと思います。
この甘さで“辛口”を名乗るということは、辛口と銘打たれていない普通のお酒はきっとかなり甘いのではないかと、私は予想しております。
ということは、それをもう買ってあるわけだな。


(※1)篠田壽夫『知多酒造業の盛衰』p.38-40(社会経済史学 第55巻第2号 1989.6 社会経済史学会)

【お酒】650.伊勢正宗 カップ [24.三重県の酒]

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丸彦酒造株式会社
三重県四日市市川島町1863-2

アルコール分 15度
原料名 米(国産)米麹(国産米)醸造アルコール
180ml
(以上、裏のラベルより転記)




丸彦酒造さんのお酒は、かつて吟醸“三重の寒梅”カップをいただいております。
品質表示から判断するに、今日いただくこのお酒は普通酒です。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、それほどはっきりしてはいないみたいです。
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うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみを感じます。
苦みや雑味は感じませんでした。

酸味はややはっきりしています。
最初はさわやかさを感じましたが、いただいているうちにすっぱさが少しずつ出てきました。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みもややはっきりしています。
ですが、決して前に出てこない、目立たない甘みです。
さらっとしていて、べとついた感じはないですね。


味のバランスがよい、やや濃醇で旨やや甘口のおいしいお酒でした。
飲みごたえはあるものの、味に突出した部分がなくてバランスがよいせいか、比較的飲みやすく仕上がっていると思います。
普通酒にしては、なかなかいけるのではないでしょうか。

【お酒】649.純米酒 冨玲(フレー) カップ [31.鳥取県の酒]

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梅津酒造有限会社
鳥取県東伯郡北栄町大谷1350

原材料名 米、米麹
(米の産地表示なし)
精米歩合70%
アルコール分15度
内容量180ml
(以上、フタに貼られたラベルより転記)




応援のフレーフレー!から命名された福を招く縁起の良いお酒。」(※1)であるという冨玲。
私はこのお酒のことを全く知りませんでした。

どんなところで造られているのかと思い、蔵元さんの所在地をYahoo地図で検索してみました。
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すると、伯耆大山の北東側の裾野であって、日本海に近い場所に位置していることがわかりました。


これは私の感想ですが、そういえばこの蔵元さんと伯耆大山との位置関係って、山形県遊佐町吹浦の東北泉(高橋酒造店)さん秋田県にかほ市の飛良泉本舗さんと、鳥海山との関係とに似ているように思いました。

東北泉さんや飛良泉さんが鳥海山の伏流水を用いておいしいお酒を造っているのと同様に、今日いただくこのお酒の蔵元さんである梅津酒造さんも、伯耆大山の伏流水を使っておいしいお酒を造っていらっしゃるのでしょうか。


とまあ、披露できるネタがないことをなんとかごまかしたところで、そろそろいただいてみたいと思います。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、濃くはないですがけっこうはっきりしています。
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うまみは濃くはないですが、けっこうしっかりしています。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみに、深みを感じました。
この深みは、熟成によるものでしょうか。
それでいてキレがよく、スッと引いていきます。
それに、苦みや雑味は感じませんでした。
 
酸味はややはっきりしていました。
すっぱさとさわやかさとを、ともにおだやかですがちょっと感じました。
しかし、刺激やピリピリ感はありません。

甘みはひかえめで、ほとんど感じませんでした。


深みがあってしっかりしているもののキレのよいうまみに、おだやかな酸味がよく合っている、旨辛口のおいしいお酒でした。
深みがあってしっかりしているものの、キレがよくて甘くないので、引き締まった味に鋭さを感じました。
食事とも合わせやすい、おいしいお酒でした。

やはり、“高い山の麓には銘酒あり”ということでしょうか。


(※1)米子今井書店企画出版室企画編集『とっとり酒蔵散歩』p.74(1998.7 米子今井書店)

【お酒】648.麒麟山 特別本醸造 ときかぜ 300ml [15.新潟県の酒]

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【販売元】
(県酒販)新潟県酒類販売株式会社
新潟市東区卸新町三丁目1番12号
【製造者】
麒麟山酒造株式会社
新潟県東蒲原郡阿賀町津川46

原材料名/米(新潟県産)米こうじ(新潟県産米)醸造アルコール
アルコール分/14度以上15度未満
精米歩合/こうじ米60% 掛米60%
300ml詰
(以上、瓶の印刷事項より転記)




麒麟山酒造さんのお酒は、かつて普通酒の伝辛麒麟山カップをいただいております。
今日いただくこのお酒は、特別本醸造なのだとか。


このお酒には、製造者のほかに販売元が表示されています。
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新潟県酒類販売株式会社のWebsiteを見るに、どうやらこのお酒は、新潟県酒類販売さんが企画した商品のようです。
それによれば、このお酒は四段仕込なのだとか。
四段仕込は甘口のお酒を造るための手法であることは、かつてこちらの末尾で紹介していますので、ご覧ください
ということは、このお酒も甘口なのでしょうか?


そういえば、県の酒類販売組合や酒類販売会社が企画した商品でかつていただいたものには、神奈川県の酒匂川カップ千葉県のちばの通酒、そして千葉県のツーカップなどがありました。

これは私の推測ですが、製造元のほかに企画者がいるということは、おそらく仕込みや味、それに値段などに関して企画者側から製造元に対して指示がなされているものと推察いたします。
その指示は、酒質の向上を目指したものだけではなく、いわゆる大人の事情によってなんらかの妥協を促すものもあるかもしれません。


いかんいかん、お酒をいただく前からそんな邪推をしてはいけません。
おいしいお酒であることを願いつつ、そろそろいただいてみたいと思います。
特別本醸造ですが、瓶には「冷やして、またはお燗にして、」と書かれていますので、最初にかかれているとおり冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
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お酒の色は、無色でした。
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一口含むと、生酒のようなフレッシュさを感じました。

うまみは淡めです。
お米のうまみをほんのりと感じます。
また、やや苦みを感じました。

酸味はひかえめです。
すっぱさをちょっと感じる程度です。
刺激やピリピリ感はありません。

四段仕込だけあって、甘みはややはっきりしています。
でも、それほど目立たず、じわじわと感じるくらいです。
さらっとしていて、ベトつかない甘みです。


生酒のような風味があって、味わいがおだやかな、淡麗やや甘口のお酒でした。
味に角やクドさがなく、しかもほどよい甘みがあるので、飲みやすく仕上がっています。
しかし、私としては、味に面白みがないように思います。
もしかして、この味わいは酒販会社からの指示によるものなのでしょうか?
私としては、普通酒の伝辛麒麟山のほうがうまみがはっきりしていておいしいように思いました。

これは私の意見ですが、お酒の造りは蔵元さんのご判断に任せ、酒類販売会社や組合はその販売に注力なさったほうがよいのではないかと、このお酒に関してはそう思いました。

【お酒】647.吉乃川 冷や生 300ml [15.新潟県の酒]

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吉乃川株式会社
新潟県長岡市摂田屋4丁目8番12号
300ml詰
(以上、瓶の印刷事項より転記)

原材料名:米・米こうじ・醸造アルコール
新潟県産米100%
アルコール分14度
(以上、フタより転記)




吉乃川さんのお酒は、かつて普通酒のおけさカップ普通酒の越後カップ200普通酒の芳醇吉乃川極上吉乃川特別純米極上吉乃川吟醸、そして北陸新幹線開業記念の純米酒カップをいただいております。
今日いただくこのお酒は、先日中越へ行った際に買ってきた、普通酒の生酒です。


生酒ですので、「保存若しくは飲用上の注意事項」がちゃんと表示されていますね(※1)。
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注意事項に従い、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ほぼ無色でした。
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一口含むと、生酒らしいフレッシュな風味とともに、華やかな香りをわずかに感じました。

うまみは淡めです。
酒臭さはなくて、やわらかいうまみをほんのりと感じます。
また、苦みがちょっとはっきりしているようです。

酸味はひかえめです。
さわやかさをわずかに感じる程度です。

甘みもひかえめです。
ほんのわずかに感じる程度です。


フレッシュな風味が豊かな、淡麗爽快なお酒でした。
これは生酒の風味を味わうお酒ですね。
ちょっと苦みがあるものの、淡いのでスイスイといけてしまいます。


(※1)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)3(3)、酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達第86条の6 酒類の表示の基準 2(3)ハ

【お酒】646.北鹿 生酛カップ [05.秋田県の酒]

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株式会社北鹿
秋田県大館市有浦二丁目2-3

アルコール分15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類・酸味料
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




北鹿さんのお酒は、かつて北鹿の普通酒と、本醸造の生貯蔵酒雪オーロラ、そして純米吟醸雪の十和田をいただいております。
今日いただくこのお酒は普通酒のカップ酒ですが、かつていただいた普通酒とはちょっとちがうようです。


北鹿さんは、“秋田流生酛仕込(秋田式生酛仕込)”を採用し、それを得意となさっているようです。
今日いただくこのカップ酒にも、それを採用している旨が表示されています。
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秋田流生酛仕込は、酒母造りについての伝統的な手法(生酛造り)を継承しつつ、その簡易化・合理化をはかったものです。
この秋田流生酛仕込については、かつて北鹿の普通酒をいただいた際にまとめておりますので、ご覧ください。


そんな(合理化されてはいるものの)伝統的な手法を採用しつつも、なんとこのお酒、糖類酸味料添加の三増酒だったのです。
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お酒に糖類や酸味料を添加する意味についてはかつてこちらでまとめておりますが、これは終戦直後の米不足の折に、使用するお米の量を減らしつつもお酒を増産することを目的として開発された増量策の生き残りなのです。

ということは、今日いただくこのお酒は、伝統的な手法と戦後の増量策との融合の下に完成されたお酒ということでしょうか。


生酛で育った酵母は力強いので、発酵がよく進み、その結果きれいな酒質になるそうです。
しかし私は、その生酛の味わいが、とくに酸味料の添加によって打ち消されてしまうのではないかと心配しております。

私の心配は杞憂に過ぎないのでしょうか。それとも・・・・。
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かなりはっきりしています。
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ああ、やっぱり。

うまみは濃いめです。
でも、お酒の味というよりも、これは添加された味ですね。
しかも、けっこうクドさを感じました。
それに、苦みもややはっきりしているようです。

酸味はけっこうはっきりしています。
すっぱさにやや角があるようです。
やはりこの酸味も、添加されたものなのでしょうか。

甘みはやっぱりはっきりしてます。
とろみのような舌触りを少し感じました。
これは残存糖類の影響でしょうか。


かなりはっきりした味わいのお酒でした。
これはあくまでも私の感想ですが、これでは生酛の良さは伝わりにくいと思います。
ですが、濃厚な味わいのお酒が好きな方には好まれるのかもしれません。

かつていただいた普通酒には糖類酸味料は添加されておらず、そちらはおいしいお酒でしたが、今日のこれは私の好みの味ではありませんでした。
ごめんなさい、私は全部飲み切ることができませんでした。